【経験談・ホワイト企業で適応障害】退職・転職と迷って復職を選んだ理由

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復職

こんにちは。

僕は大手メーカーの研究職として働いていた入社2年目、適応障害となり1年半休職したあと、元の職場に復職しました。

今日は、退職・転職と本気で迷った末に、なぜ復職を選んだのか、その経緯や理由を書きたいと思います。

「復職するべきか、辞めるべきか」

「転職、脱サラ、復職、どれも怖くて選べない…」

「他人はなんで復職を選んだの?理由が知りたい」

こんな人に向けて、僕の経験談を語ろうと思います。

  1. この記事で分かること
  2. 適応障害で休職中、復職・退職・転職どれを選ぶ?
  3. 復職が怖かった2つの理由
    1. 理由①:職場のピリついた雰囲気が怖かった
    2. 理由②:仕事の意義が見えなくなっていた
  4. それでも辞められなかった3つの理由
    1. ① 転職・独立の未来が、現実的にイメージできない
    2. ② 大学院まで積み上げた専門性を捨てるのがもったいない
    3. ③ 「こんないい条件、もったいない」という自分
  5. 適応障害で復職を選んだ理由|心が変わっていった3つの経緯
    1. 復職を選んだ理由①|「やめる理由を探しに行く」気持ちで戻ろうと思った
      1. 休職初期、復職の話が出るだけでしんどかった
      2. 病院で学んだ「事実と解釈を分ける視点」がよかった
      3. 「辞める理由を見つけに行こう」っていう気持ちに少しずつなった
    2. 復職を選んだ理由②|「かっこいい自分」を諦めた
      1. かっこよく脱サラする著者と比べて、自分を責めていた
      2. 「辞められない=格好悪い」も、自分の解釈だった
      3. 「もうしゃあない」とあきらめがついた
    3. 復職を選んだ理由③|「人生は実験だ」と思えるようになった
    4. 復職を決めたときに先生に言われたこと
  6. 復職するタイミングをどう決めたか
  7. 適応障害で復職したあと、どうなったか
  8. 最後に、同じように迷っている方へ
  9. あわせて読みたい|適応障害 復職判断シリーズ

この記事で分かること

この記事の結論を最初にかんたんに書きますね。

知りたいことこの記事の答え
復職を選んだ理由は?心の持ち方が変わったから
復職したくなかった理由は?職場の雰囲気が怖い、仕事をする意味の喪失
辞められなかった理由は?勇気が出ない、専門性・待遇への執着
退職・転職と復職、どちらが正解?正解は分からない。実験と捉えることで前に進めた

ということで、くわしくお話していきます。

適応障害で休職中、復職・退職・転職どれを選ぶ?

僕が当時直面していた選択肢は、大きく3つでした。

① 元の職場に復職する → 安定だし、大学院からの専門性を活かせる。でも職場が怖い。

② 脱サラ・独立 → ストレスから解放されるかも。でも勇気が出ない。

③ 転職する → 環境は変わるが、またしんどくなるかも。転職活動自体も不安。

どれも一長一短でどれも怖くて、「進むも地獄、戻るも地獄」という八方塞がりの苦しさで本当につらかったです。

詳しい話は、別記事に書いています。

参考:【適応障害で休職】復職・退職・転職、どれも怖くて選べなかった話

復職が怖かった2つの理由

復職にふみ切る前、僕の心はずっと「戻りたくない」側に傾いていました。

理由①:職場のピリついた雰囲気が怖かった

入社1年目から、部署全体にぴりついた空気を感じていました。

上司や先輩のため息、淡々と論理的に詰めていく叱責の声に心がざわざわしたり。

「ちゃんとやってよ」という呆れ混じりのトーンにドキドキしたり。

共同研究先とのオンライン会議のあと、相手先の悪口を言う上司にモヤモヤしたり。

大学院時代はそんなことなかったのに、会社に入ってから異常に敏感になっていました。

休職中、苦手だった上司は別部署に移ったという情報を聞いてはいました。

でも「上司が変わったとはいえ、あの雰囲気は変わらないだろうな」と感じていて、戻りたくなかったんです。

理由②:仕事の意義が見えなくなっていた

ホワイトな大企業で、第1志望の研究職の配属で、かつての自分が憧れたキャリア。

正直、恵まれている環境でした。

研究分野も大学院時代とほぼ同じ。

学生時代は楽しくのめり込んでいた研究仕事だったのに、会社に入ってから、心が全然乗らなくなりました

口ではその研究の大切さをつらつら語れるんだけど、本音では

「こんなにもストレスを感じること、果たして自分がやるべきことなんだろうか」

という気持ちが消えなかった。

ましてや、現実問題、自分は心を病んでしまった。

そんな心が乗らない仕事、職場に、果たして戻る意味はあるんだろうか。

そんな気持ちが、復職への抵抗になりました。

それでも辞められなかった3つの理由

「やめればいいやん」「転職すればええやん」

自分でもそう思っていました。

でも、踏み切れなかったんですよね。

理由は3つあったと思っています。

① 転職・独立の未来が、現実的にイメージできない

転職も、事業を起こすことも、身の周りにそういう人が少なかった。

「自分ができる未来」が実感として湧いてこない。

脱サラしたとしても、何で稼げばいいかわからない。

未知すぎて怖い。

それが、まず一番の怖さでした。

② 大学院まで積み上げた専門性を捨てるのがもったいない

博士課程まで進めた専門分野を手放すなんて…っていう思いです。

さすがにこんなドンピシャで専門性がマッチするところ、そうそうないやろなぁって。

③ 「こんないい条件、もったいない」という自分

大企業。待遇も悪くない。

辞めようかと考えるたび、頭の中にもう1人の自分が「もったいなくない?」って言ってくるんですよね。

適応障害で復職を選んだ理由|心が変わっていった3つの経緯

悩み続けた末に復職を決めた理由は、休んでいた1年半のなかで心の持ち方が少しずつ変わっていったからだと思っています。

ここでは、どんな経緯で気持ちが変化していったのか、お話したいと思います。

復職を選んだ理由①|「やめる理由を探しに行く」気持ちで戻ろうと思った

休職初期、復職の話が出るだけでしんどかった

休職初期、これからどうするか、という話がとても嫌でした。

とくにこの話は妻とすることがちょくちょくあって。

優しく「これからどうするか考えがあったら教えてね」と言ってくれるんだけど、そのたびに、お腹のあたりがズーンと重くなってました。

僕はあからさまに嫌な態度をとっていたと思います。

「わかってるって、焦らさんとってや」とぶつけたこともありました。

本当に戻りたくない。考えたくもない。

そんな気持ちが強すぎて、転職とか復職とかバイトでも…みたいな話とか、

そんな話が出るだけで、どの道も恐怖でしかなくて、逃げ場のない八方塞がりな絶望感に引きずり込まれる感じがありました。

病院で学んだ「事実と解釈を分ける視点」がよかった

ただ、そこから自分の気持ちが変化するまでに、いくつかの体験が重なっていました。

休職初期、休むことへの罪悪感について、メンタルクリニックの先生から

「その罪悪感は、事実と解釈に分けて考えてみましょうか」

と言われたことがありました。

「平日の昼に家で過ごしている」のが事実。

「社会人なのにそれは怠けている」のは、僕が勝手に付け足した解釈なんですよね。

この先生の助言は、最初の頃は休むことへの罪悪感に効いた視点でした。

でも、同じことが復職への怖さにも当てはまることにだんだん気づいていきました。

「会社に戻る」という事実に、「また苦しい思いをするんだろうなぁ」と過剰な解釈をしている部分もあるのかも、と。

休んでいる間、心理学系の本や、心理カウンセラーの心屋仁之助さんの本も読みました。

それで課題の分離とか、他人の期待と自分の本音を切り分ける、みたいな考え方ができるようになっていったんだと思います。

参考:【適応障害】休職中に何をすればいい?やってよかった3つのこと

「辞める理由を見つけに行こう」っていう気持ちに少しずつなった

そうした考え方ができるようになっていって、次第に復職の捉え方が変わっていきました。

「戻ったら絶対しんどい」

「やりがいなんて見つからないはず」

休職中、こういう不安は全部消えたわけじゃなかったし、

人事異動があって、苦手だった上司が別部署に移った、という情報もきいてもなお

「まぁでも、しんどくなるやろなぁ」って気持ちも完全になくなったわけじゃなかったけど、でも少しずつ、

「まあ、もしかしたら意外と大丈夫だったってこともあり得るのかもなぁ…」

っておもえるようになっていったんですね。

で、堂々めぐりに怖がるくらいなら、一度戻って、辞める理由を探しに行こう。

って、ある意味で割り切れたような気持ちになっていったんです。

どうせ一度は辞めようと思っていた会社だ。

一度戻って、で、ダメだったら、その時また考えればいい。

「悩み続けるくらいなら、一度戻って、やめる理由があるかどうか見てみよう」

そんな感じでした。

復職を選んだ理由②|「かっこいい自分」を諦めた

かっこよく脱サラする著者と比べて、自分を責めていた

病む前から、僕は「会社を辞めて自分らしく生きている人」の本を読んで、憧れていました。

入社1年目には『半農半X』『ダウンシフターズ』などの価値観を揺さぶられるほどの本にも出会い、

「自然の近くで、小さくても楽しいことで生きている著者、かっこいいなぁ」

と感じていました(そんな暮らしへの憧れは、今も僕の核にあります)。

ただ、復職するかどうか迷っていたころ、そんなかっこいい生き様の著者みたいに生きられない現実の自分を比べて、情けない気持ちを感じていたんです。

この人たちは、病んだことをきっかけに潔く退職し、新しい生き方に勇気を出してふみだしている。

なのに、自分は…

「せっかく入った会社なのにもったいない」

「脱サラしても、自分で稼げる自信なんてこれっぽっちもない」

病むほどしんどい職場だったのに、戻ることに疑問を感じているのに、

それでも、いろんな理由をつけてしがみつこうとしている。

そんな自分を情けないなぁと感じると同時に、

どうにか「そんな格好わるい奴にはなるまい」

と復職の道に必死に抵抗していたんだと思います。

そんな小さなプライドによって自ら道を閉ざし、そして、逃げ道がないと絶望感においやられる、

まさに自分で自分の首を絞めている状態になっていました。

「辞められない=格好悪い」も、自分の解釈だった

ただ、ここで1つ目でも書いた「事実と解釈を分ける」考え方が効いてきたんですね。

事実は、「今の自分には、辞める一歩が踏み出せない」それだけ。

なのに、「本の著者みたく、カッコいい人物じゃないといけないのに…」って

”情けなさ”という解釈を自分で勝手につけているだけなのかもしれないな…と思うようになってきたんです。

「もうしゃあない」とあきらめがついた

そうした変化が重なったあと、また「辞めるか、戻るか」と絶望感におちいりそうになったある日、

「なんか…もういいや」

「やっぱ自分には辞める勇気なんてないんやわ」

と開き直った瞬間があったんです。

会社で「デキる奴」になろうと仮面付けて働いた末にメンタルダウンして、

「もう周りの評価軸で生きるのは苦しい。自分軸で、自然体で、弱さもさらけ出して生きよう!」

なんて一時は決めたんだけれど、また、

「脱サラにふみだした『スゴイ奴』」になろうとしていることに気付いたんです。

あぁ、どこまで行っても自分は承認を求めてしまう人間なんだな、とちょっと笑えてしまったんですね。

同時に、

「『スゴイ奴になりたい、でも本当は小心者な奴』もう、これが自分なんやな」

「もう、しょうがねぇわ。自分は小心者なんだ。背伸びするの、もうやめよう、しんどいだけや」

と、なんか、あきらめに近い感覚になったんです。

すると不思議なことに、肩の荷が少し下りたかんじがしたんですね。

そして、

「辞められないのは、意志が弱いからじゃない」

「今はまだ、辞めるための理由が揃っていないだけ、ただそれだけのことやん」

「本の著者にとっては病んだ時が会社の辞め時だっただけ。自分はまだ辞め時じゃなかった。ただ、それだけ」

そんなかんじで、自分を正当化するもう一人の自分も現れて(笑)、割り切れるようになりました。

で、そうなったときに、あらためて、

「まぁ、それなら、別に1回試しで復職してみたらいっか」

って気持ちにコロッと傾いたんです。我ながら不思議なんですけどね。

参考:復職か退職か。適応障害で辞められない自分を許し、職場に実験的に戻った話

復職を選んだ理由③|「人生は実験だ」と思えるようになった

で、そこから、さらに復職にふみ出す自分自身を後押しする(こじつけの)理由がいろいろ頭に浮かびました。

で、その中でも一番しっくり来たのが「これは実験なんだ!」という声です。

ーーこっから自分の脳内の会話ーー

人生を生きる目的はやっぱ「幸せになるため」やん?

でも、多分「自分にとっての幸せ」ってひとりひとり違っていて、

きっとみんなそれぞれ、喜怒哀楽いろんな経験をしながら

「おれの幸せってどこだ~」って探してる。もれなく自分も。

ってことは、みんな、「幸せを見つける」っていう目的を果たすために人生で研究してるっていえるよな。

とすると、日々の選択一つ一つが、じつは、その目的を果たすための『実験』なんだともいえるんじゃね?

大企業に就職できれば幸せになれるかも、と思ったけどしんどくて、

副業で稼げればいいのかも、とかじってみたけどちょっと違和感があって、

いやいや、むしろモノを手放せば…とやってみたら、ちょっとしっくり来て、

畑をして自給的になれば…と思ってやってみたら、結構心地よくて

……って、これって、ぜんぶ

「Aを試したらうまくいくかも」って仮説たてて、「うまくいった/ダメだった」

って、実験してるのと同じやん!

ーー脳内会話終了ーー

こんなふうに、自分なりに納得したんです。

じゃあ、この「復職する」っていう選択も、「果たして自分は幸せになれるのか」を検証する実験なのか!

って結構ナチュラルに思えてきました。

それで、最後はすごーく軽い感じで、「復職するか~」ってなったんです。

参考:将来が不安だった僕が人生の迷いをラクに捉えられるようになった6つの考え方

復職を決めたときに先生に言われたこと

休職中、僕は月1くらいのペースで通院していたんですが、1年半休んで復職しようと決心したとき、先生に

「実験だって思えるようになってから、お試し~くらいな気持ちで復職してみようかなって思えたんです」

「で、一度やってみて、ダメだったらその時また考えればいいや、って思ってます」

って上で書いたような話をしたら、先生が

「〇〇さん、すごい変わりましたね」

と感慨深そうに、うれしそうにおっしゃってくれたのが印象的でした。

それを聞いて、あらためて

「たしかに、自分、この1年半でだいぶ変わったかもなぁ」

と思ったのを覚えています。

参考:大手メーカーで病んで休職した僕が職場復帰をしようと思った3つの理由

復職するタイミングをどう決めたか

で、いつ、どのタイミングで復職しようと決めたかといえば、

僕の場合、2ヶ月程度大きな落ち込みがなく、自分ですぐ立ち直れる波になってきたタイミングで、「まあ大丈夫かな」と踏み切りました。

僕の場合。休職期間にはうつ状態の波がありました。

基本的に大丈夫なんだけど、たまに絶望感に落ちる時もあって…

休職期間の後半は、意識的にその周期を観察していたんですね。

1か月間大丈夫でも、その1週間後とかに、ズーンって落ちる、みたいなことがずっと続いていて。

それで、最後のほうで2か月くらい安定してるのを確認してから、「よし」って感じで復職しました。

適応障害で復職したあと、どうなったか

復職して1か月は結構いいかんじでした。

参考:【適応障害で休職】同じ職場に2度目の復職をして1ヶ月のリアル

が、復職して3〜4ヶ月経った頃、睡眠障害と頭痛が頻発して、2か月ほどまた休ませてもらうことになりました。

原因は、やっぱストレスかなと思います。

身体症状が出てきたころ、「あ、あやういな」と思いましたが、2度目の休職をすることに抵抗もありました。

でも、このときは「同じことはくりかえさない!」という思いがありました。

完全につぶれるまえに勇気を出して早めに上司に相談。

そして、病院へ行き、2度目の休職をとることを選べました。

周りへの罪悪感を乗り越え、自分ファーストな行動をとれたことに自身の成長を感じるし、誇らしさすら感じました。

以前なら「休むことを選ぶ」ことに”誇らしさ”なんか感じなかったのが、こうなっているんだから、

他人軸から自分軸な生き方へ、少しずつ変化を起こせているのかな、とちょっぴり嬉しく思ったりしています。

参考:がんばれない自分を許す練習。休む勇気。適応障害から復職3か月の今感じていること

最後に、同じように迷っている方へ

「復職か、辞めるか…」

どっちもしんどい。全部怖い。

出口のない感覚、よく分かります。

正解がどっちかは、正直分かりません。

僕は復職して3〜4ヶ月でまた休みましたし。

とはいえ、結局それもひっくるめて全部実験なんだ、と今の自分は割り切れています。

「やめる理由を探しに一度戻る。お試しだ!くらいの気持ちで復職する」

って復帰したからこそ、またそこで気づけたことも、進化したことも、たくさんありました。

もし、まだ悩んで苦しかったら、次の「あわせて読みたい」から、迷いの段階に合わせて読んでみてください。

あわせて読みたい|適応障害 復職判断シリーズ

迷いの段階から復職後まで、順番に読むならこちらからどうぞ。

  1. 適応障害の回復期間は?僕の回復のプロセスと復職目安について(いつ決断するか)
  2. この記事(なぜ復職を選んだか)
  3. 復職か退職か。適応障害で辞められない自分を許し、職場に実験的に戻った話(実験として戻る)
  4. 【適応障害で休職】同じ職場に2度目の復職をして1ヶ月のリアル(復職して1か月のリアル)
  5. がんばれない自分を許す練習。休む勇気。適応障害から復職3か月の今感じていること (復帰して3か月目のリアル)

参考:【適応障害】休職から復職まで体験談ガイド|記事一覧と読み方

ということで、今日は以上です。

読んでくださりありがとうございました!

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