適応障害になった博士卒メーカー研究職がこれからの生き方を考える

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

やりたいこと探し

こんにちは。ただなおです。

私は旧帝大で博士を取った後、大手メーカーの研究職に就きました。

ところが入社3年目にして、適応障害と診断されました。

憧れの企業で、研究職として就けたのにも関わらず、心と体のバランスがうまく取れなくなったのです。

なぜ、院であれほど楽しかった研究が、ここにきてあまり楽しくなくなってしまったのか。

まぁ、この原因はなんとなくわかっています。

「企業で研究している時の自分は自然体じゃなく、無理してた。」

簡単に言えばこんなところ。このあたりはいずれしっかり言語化します。

ここ最近は、じゃあ本当の自分はいったい何を望んでいるのか、どう生きたいのか。ってことをずっと考えてます。

まだ結論は出ていません。

というか、そもそも「自分はどう生きたいのか」ってことをどう考えていくのか。「自分らしい生き方」って、つまりどゆこと?って感じでよくわからず、ずーっとモヤモヤし続けてました。適応障害になる前から。

ただようやく、「自分らしい生き方」を探す方法のような…自分が求めている生き方のフレームのようなものが見えてきたので、備忘録として残します。

そもそも「生き方の指針」ってどう決めたらいいのか

適応障害になってから、オレって研究したいんかな?って自問すると

「んー、もしかしたらしたくないかも」って思う自分がいました。

で、直観的に、「働き方」とかの前に、自分はどう生きられたら幸せなのか、という根本のところから、どうやら見直さないといけなんやろな、と思いました。

ただ、そんな「生き方の指針」ってそもそもどう考えていくのかが、よく分からんかった。

で、本やらYouTubeやらいろいろ見ているなかで、「ライフワーク」という言葉と出会いました。

”ライフワーク”という言葉との出会い

「ライフワーク」を初めて目にしたのは、有名作家である本田健さんの著書「大好きなことをやって生きよう!」でした。

本田健さんの別の著書「『ライフワーク』で豊かに生きる」にてライフワークがこのように定義されていました。

ライフワークとは、「自分の中にある《幸せの源泉》から湧き出る情熱を使って自分らしさを表現し、まわりと分かち合う生き方」です。

本田健「『ライフワーク』で豊かに生きる」p.47

この定義には、特別は才能、社会からの承認、経済的成功という言葉ははいっていません。「自分らしく、幸せになる」ことがライフワークです。

本田健「『ライフワーク』で豊かに生きる」p.47

「ライフワークは、その人の心のあり方」であると私は思うのです。その人が大好きなことをやって、幸せでいる状態、それがライフワークです。

本田健「『ライフワーク』で豊かに生きる」p.49

まさに、これだと思った。自分もそういう生き方をしたい。できるものなら。

自分が自分らしくありのままで「楽しい」と思えることを思う存分やって、周りと幸せを分かち合って生きたい。

成果とか評価とか、ちょっともう自分はしんどい。でもこれまでの自分は、しんどいのわかってるのに仕事に行くと、無意識的に周りを見て「ちゃんと」してしまい、よりしんどくなっていくループ。

もっと自然体に行きたかった。もういい加減、武装するのはやめたくなっていた。

だから、自分の「ライフワーク」を見つけたい、そう思ったんです。

。。。

。。。

でも、どうやったらいいんだ??ってなって。本にはいくつかワークもあったが、いまいちピンときませんでした。

「ライフワーク」という今後目指したい生きかたのフレームは見つかった。でもライフワークを見出す方法が分からなかったわけです。

「やりたいこと」の見つけ方

ライフワークってのは、具体的にどうやったら見つけられるのか。

色々調べた結果、八木仁平さんの著書「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」でそのヒントを見つけました。

※ちなみにKindle Unlimited会員なら無料で読めます。

八木さんが考案した「本当にやりたいこと」の見つけ方はとてもシンプル。

「大事なこと」×「得意なこと」×「好きなこと」=「本当にやりたいこと」

大事なこと(価値観)、得意なこと(才能)、好きなこと(興味)の3つを考えて掛け合わせると、本当にやりたいことが見える、という。

好きな分野で、自分が自然とやってしまうような得意なことを活かした行動や振る舞いにより、自分の大事だと思う価値観を満たすと同時に、周りの人のもその価値観を広め、ハッピーにしてあげる。

それが「本当にやりたいこと」。

うん、今の自分にはとてもしっくりきます。

なかでも、「大事なこと=価値観」が重要!と強調されていました。

好きな分野で得意な行動をしながら、「こうありたい、こう生きたい」というが自分の大事な価値観を満たせていると「本当にやりたいことができているぞー」ってなる、と。

逆に、好きな分野で得意な行動をしてても、自分の望む生き方やあり方じゃなかったら、しんどく感じてしまう、と著者は述べている。

たとえば、本当は「家族」との時間や「余暇」を味わって生きたいのに、仕事におわれてなかなか家族とのリラックス時間を持てないと、たとえ仕事が楽しくても、どこか違和感をかんじる、みたいな状態。

で、これは私自身とても納得できた。まさに、研究職として働いてツラくなった自分の今の状態がそうだったから。

。。

。。

自分は実験が大好きだった。院時代から。

で、それは、『興味深い研究対象(好き)について、モノの構造や本質を考えたり技術に熟練する才能(得意)を活かせていた』からだったのだと。

まさにドンピシャで「好き×得意」が満たされていたのでしょう。それから、自分の価値観である「好奇心」も強く満たされていました。だからとくに院時代は熱中できていたのでしょう。

でも、働き始めてからは自分の別の価値観である「人との親密性」や「好奇心」がなかなか満たされにくくなり。

「居心地よさ」も徐々に損なわれ、結果的に「ありのままにいる」ことも難しくなっていき…しんどくなったんだなと。

(価値観は著書のワークで時間をかけて見出しました。また別記事で書きます)

このように、適応障害になった現状とワクワクしていたラボ時代を振り返ると、著者のいう

「大事なこと」×「得意なこと」×「好きなこと」=「本当にやりたいこと」

はとても腑に落ちました。

価値観は内向きと外向きの2種類ある

八木さんの著書によると、価値観は、自分(内)に向くときと、社会(外)に向くときで、意味合いが変わってくるとのこと。

「大事なこと」が自分の内側に向くと、人生の目的が決まり ます。「大事なこと」が他人や社会など外側に向くと、仕事の目的が決まります。

八木 仁平「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」p.62

この理由については以下のように書かれています。

自分がとても価値を感じていることだから、全力で他の人にもやっている仕事を広めていくことができています。そして、僕の掲げている「夢中」という価値観に共感してくれた方が、 続々と僕の提供する自己理解プログラムを受講してくれるようになっています。

八木 仁平「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」p.63

カンタンに言えば、自分が「めっちゃいい!」と思うことは、周りにも「これいいよ~」と自然と勧めたくなる、あの気持ちこそが仕事のモチベーションになり得る、ってこと。

あれこそが仕事をする原動力であり、目的になると言っているわけです。

やってて自分も価値観を満たせているからハッピーだし、自分の価値観に共鳴してその価値を受け取ってくれた相手もハッピーになる。両者ともハッピー。

これって、自分らしさを周囲と分かち合ってるってことですよね。

。。

。。

あれ、これって、まさに本田健さんの「ライフワーク」の定義とほぼ同じこと言ってないか…?と気づきました。

ライフワーク=本当にやりたいこと

ここまできて、本田健さんの「ライフワーク」と八木仁平さんの「本当にやりたいこと」がつながりました。

おさらいすると2つの定義はこう。

ライフワーク:自分の中にある《幸せの源泉》から湧き出る情熱を使って自分らしさを表現し、まわりと分かち合う生き方

本当にやりたいこと:「価値観 × 才能 × 興味」。興味ある分野で自分の才能を活かした行動により、自分(内向き)の価値観を満たしながら、周り(外向き)にも価値を広めていくこと

ライフワーク定義の、「自分の中にある《幸せの源泉》から湧き出る情熱をつかって自分らしさを表現し」って部分が「才能×興味×(内向きの)価値観」で、「まわりと分かち合う」って部分が「価値観を外向きにして広める」に対応しそうじゃありませんか?

ここにきて、両者が教えてくれる生き方はほとんど同じだったんだ、と気づきました。

ライフワークを見つけるとは、自分の中にある「本当にやりたいこと」を自己理解することなんだ、と。

ようやく冒頭の「そもそも『生き方の指針』ってどう決めたらいいのか」の回答がでた。

今は、八木さん著書のワークに沿って、絶賛、自己理解進行中である。

この記事をブログに残そうと思った理由

理由① 個人的な備忘録として残したかったから。

理由② 思考を整理したかったから。

理由③ しがない一人の理系博士卒のなまなましいキャリアの葛藤を記すことも、だれかの役に立つと思ったから。

理由③は、もうちょっと強引に一般化して…

「高学歴ゆえに、キャリアの呪縛からなかなか逃れられずあがき苦しむ、とある30代理系サラリーマンのリアルな悩みと、それが解決されていくまでの道のり」

に興味を持つ人は、まぁ国内に100人くらいはいるんじゃなかろうかと思いまして。

このブログの読者は大学院生や就活生が多いでしょう。一応、ライフキャリアを応援するというコンセプトで運営してますし。

ところで「ライフキャリア」という言葉。あえて「キャリア」とはしていません。

キャリアといえば一般的に「仕事」の文脈で使われます。

ただ、あえて”ライフ”キャリアとしたのは、このブログ開設時から”生き方”という文脈で、ブログ読者に将来を見つめるきっかけにしてもらいたい、という(エゴ的な)思いがあったから。

こんな価値観や生き方もあるのか、と読者が人生を考える際の、一つのモデルケースとして参考にしえくれたらうれしいなぁと。

私自身小心者のくせに、D進、学生結婚、博士就活みたいな割とレアな道を歩んできただけに、各ステージで毎回うつ状態になるほど悩んできました。

(僕らの人生は”もともと特別なオンリーワン”だから、レアと捉えるのは甚だ自惚れ勘違いですが、許してほしい)

そんなマイノリティな”ライフ”キャリアを示すことで、後に続くだれかの参考になればいいな(あと権利収入もついてきたらラッキーだな~)と。

ただこれまでは読者ニーズにより、就活記事を多く書いてきた。ちょろちょろと学生結婚や進路決断の記事もアップしたけどてきたけど。

ここにきて、ようやく本命の「ライフキャリア」色強めの記事も頻度上げて書いていこうかなと思った次第。

コメント

タイトルとURLをコピーしました