僕は大学院を修了して、憧れていた大手メーカーに研究職として入社しました。
ですが入社2年目で、適応障害となり、休職することになりました。
これまで、勉強を頑張って、いい学校、いい会社に勤め、しかも志望していた専門分野の研究職になれた。
憧れていた会社、専門性を活かせる研究分野、だったのに…
気づけば、周りの評価にびくびくして、息苦しさを覚えるようになったのです。
メンタルダウンしてから、なぜそうなってしまったのかよくわからず、これから自分は生きていけないんじゃないかと、半ば絶望的にもなりました。
そんな状態にあった僕ですが、自分の”価値観”を見出せたことが大きな転換点となりました。
この記事では、メンタルダウンして絶望状態にあった僕が、また一歩をふみ出そうと思えるようになったきっかけである、
この”価値観”とはどういうもので、それが分かると何がいいのか、
そして、僕が価値観を見出したことで起きた変化についてお話したいと思います。
価値観とは何か
価値観とは
周りが何と言おうとやっぱり大事だと思っていること、とか
自然と求めてしまうことや状態、です。
たとえば
自由さ、とか、
成長すること、とか、
健康、とか、
家族、とか、
親密さ、とか、
好奇心を満たすこと、とか、
自然体であること、とか、
発見があること、とか
平和、とか。
愛、とか。
”そうじゃないといけない”みたいな義務感や我慢感なく、自然と求めてしまう状態です。
「周りは頑なに”成長”することを求めてくるけど、そんなことより僕はやっぱり”好奇心”を満たすことを大事にしたい」とか。
「世間では”自由”に生きることを褒めたたえるが、そんなことより僕はやっぱり”安定”した暮らしを大事にしたい」
とか。
こんな風に、人生に対してどうしても心が求めてしまう、自分にとって譲れないことや状態が価値観です。
価値観を見出す意義は何か
自分の価値観をはっきりと認識することは、人生をより充実させるためには重要なことです。
なぜなら、価値観は、自身の幸福感と密接にかかわっているからです。
たとえば、仕事でたくさん成果が出てやりがいを持って働いている人でも、
実は「家族」と過ごす事に大きな価値観を持っていれば、どこかのタイミングで
「あれ…なんかこの暮らし、なんか違うぞ」
と違和感や不幸を感じ始めるようになります。
しかしながら、価値観は「なんでかわからんけど求めてしまう」もの。
なので、多くの人は普段は価値観に沿っているか、あるいは反しているかを、感覚的にしか感じ取っていません。
価値観に沿った状態にある時は「心地よい、ワクワクする、楽しい、嬉しい」という幸福感、
あるいは反している時は「モヤモヤする、イライラする」という不幸感として。
つまり、価値観は自分の”幸福感のツボ”みたいなものなんです。
かつての僕のように、多くの人はこの”自分のツボ”をはっきりと認識できていない。
だから、外の環境の変化や、社会にはびこる”こうすべき”的な観念に、
ある時は幸せを感じたり、ある時は不幸感に陥ったりと、振り回されてしまう。
なので、もし「価値観=幸せのツボ」をはっきりと自覚できれば、
その状態になれる行動をしたり、環境、状態に身を置くことによって
”意図的に”自分が幸せになれる日々へと変えることができるんです。
価値観は人生のコンパス
僕は仕事でメンタルダウンしてから、ACTという認知行動療法を知り、価値観を見出すことの重要性を知りました。
僕はこれまで、小学生のころから勉強もスポーツも、在り方さえも、100点をとる努力をしてきました。
多少イヤなことでも、”努力”して、”継続”して、”成長”して、”成果”を上げることが大事だと思っていました。
でもそれは、自分がそうしたかったから、というより、
ただなんとなく、周りからそのほうがいいと言われていたから、でした。
言わば、僕を取り巻く”外側の価値観”に縛られていたのです。
これをよく、他人軸、なんて言ったりしますね。
20代後半までの多くの時間を、僕は他人軸に沿って生きていました。
しかし社会人になり、そのような生き方では自分が機能しなくなり、限界を迎えたのです。
そこで初めて、自分が心から望む状態を満たせる生き方を見出さないと、このツラい人生から脱出でくきないぞ、と気づかされました。
心から望む状態を満たす人生とは、まさに価値観を満たす人生のことです。
他人軸に対して、自分軸、と言ったりします。
価値観は”人生のコンパス”なのです。
僕の話:違和感を感じた20代後半
僕はとくに20代後半から、社会がハイペースな”成長”や”成果”とか、”正しさ”を求めてくること、
そして、その声に応えようと、弱くて怠けたくて小心者な素顔に仮面をつけて武装して、
”デキる奴”で”イイ奴”で”メンタル強者”であろうと頑張り続けている自分自身の生き方に、
どこか漠然とした違和感を感じていました。
けど、ムチ打つことで得られた成果や、それによる一時的な快感、積み上げてきた努力に目がくらみ、
「まあ生きていくって、そいうものなんやろな」と言い聞かせて生きてきました。
僕の話:メンタルダウンから自分軸な価値観を見出し、立ち上がれた
でも、そんな生き方に限界を迎え、メンタルダウンしました。
一時は、なぜこんなことになってしまったのか、そして、これからどうしたらいいのか、
全く先が見えてこなくて、生きることに半ば絶望を感じていました。
でも、先述したACTの本など、自己理解の大切さを教えてくれた本との出会いにより、
価値観の重要性や、他人軸や自分軸の存在を理解し、
改めて、自分の価値観を掘り起こしました。
その結果、これからの人生は、そんな、よくわからん外側の価値観よりも
「好奇心を満たすこと」
「自然に触れマイペースに生きること」
「親密な人と平和に暮らすこと」
という新しい人生のコンパスを手にすることができ、
また一歩をふみ出そう、と生きる勇気が湧いてきたのです。
そして僕は、”農ある暮らし”と出会った
そして、そんな価値観をこれからは大切にしていきたいと言葉になり始めたころに、僕は
「半農半X」という生き方に出会いました。
実際に家庭菜園を本格的にはじめて、野菜づくりの知的な面白さや、
土や植物などの自然に日常的に触れる農ある暮らしが、
自分にとってとても心地よいことを肌で感じ、僕は自分で見出した価値観を確信することができました。
そして、そこから、半農半X的な暮らしを目指し、農のある暮らしを軸に生きていきたい、と
より一層前のめりに人生を歩いていこうと思えるようになったのです。
まとめ|人生にモヤモヤを感じているあなたへ
この記事では、価値観とは何か、それを見出すことの意義、
そして実際に僕が価値観を見出す前後での人生変化についてシェアさせていただきました。
僕は、他人の期待に応えようとがんばり続け、メンタルダウンを経験しました。
でも、自分の「価値観=心から大事にしたいこと」に気づいたことで、ようやくホンネの人生が動きはじめました。
そして出会ったのが、「半農半X」という生き方。
自然にふれ、おもしろい自給農で暮らしをつくりながら、自分らしい働き方を模索する、そんな暮らしが、僕の価値観にぴったりハマったのです。
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