化け物みたいな博士も実はツライ?博士課程の人が凄すぎてD進を迷う人へ

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博士課程

こんにちは。小心者ハカセのただなおです。

博士課程の先輩が化け物すぎて、平凡な自分がD進してやっていける自信がありません…

やっぱ博士課程に進学するような人って、ハナからできる天才だけなんでしょうか

今回はこんな不安感が少しでも軽くなるようなお話しをします

研究室に配属されると、博士課程の先輩って化け物に見えますよね。

自分がいざ修士になってD進を悩みだすと、そんなすごい先輩と自分を比べ、自信がなくなってしまうんです。

ただ一方で、後輩が色眼鏡で見ているだけのことも結構多いんじゃないかと思います。

私はまさに偉大な先輩博士の姿を見て、D進する勇気がもてなかったものの、あらゆる出会いを通じて徐々にそれが思い込みだと気づけました。

そして実際に自分も博士学生として過ごす中でいろいろと気づいたこともありました。

今回の記事では、博士が化け物に見えてしまう瞬間や、それが思い込みとわかった経緯、自分が博士になって気づいたことについて紹介したいと思います。

D進は決して化け物級の天才だけに許された道ではないよ、ということをお伝えしたいおもいます。

この記事が役に立つ人
  • 博士の先輩が偉大すぎて自分のD進に悩む人
  • 博士が化け物級にできる人で、話しかけるのが怖い人
  • 当の博士学生の気持ちを知りたい人

さあ行きましょう!

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ラボ配属時|修士の先輩があがめる先輩、それが『博士』

研究室に配属すると、まずは身近な修士の先輩に「すげぇ…」って思うことが本当によくありますよね

自分がずっと悩んでいることでも、修士先輩に聞けば「あ、これはね…」ってサラリと教えてくれます。

実験で大失敗したときも、「あ~これよくあるんだよねぇ、大丈夫だよ(笑)」と慌てる様子もなくフォローしてくれるんです。

そしてそんな修士の先輩が「あの人はマジですごい」ってあがめているのが『博士』の先輩です。

多くの学生にとって、ラボ配属当時の『博士』の先輩は、直接はなすことも少なく、もはや頂上の存在として崇高される神のような存在なのではないでしょうか?

少なくとも私は、『博士』は話しかけるのも畏れ多い別次元の人間だとおもってました

過ごす時間が増えると実感する化け物っぷり

最初はまともに話す機会すらなく、とりあえずいつでもラボにいる先輩。どうやら凄いらしい、博士の先輩。

多くの学生が先輩博士のやばさの片鱗を最初に見るのは、進捗報告会議ではないでしょうか。

なんかカラフルで意味不明なデータをみながら意味不明な議論を延々と教授としている。

普段自分があれだけ詰められている教授と対等に話している姿を見て、「この人は確かにやばい」と実感するんですよね。

その後も、修士の先輩が分からなかったことを博士の先輩に聞くと、いとも簡単に回答してくれたり

自分のプレゼン資料の添削をお願いしたら、ものの数分でズバズバと的確なアドバイスをくれたり…

ともに過ごす時間が増えてくると、「あ、これはいよいよ化け物だな」と確信に変わるのです。

博士が化け物に思えた瞬間

どんな瞬間に博士の先輩を化け物と感じたか、勝手にランキングを付けてみました。

1位.知識の幅が広すぎる

やはり博士を化け物と感じるのは、圧倒的な知識量です。

博士の先輩は基本何でも知っています。

修士の先輩すら知らないことでも、聞けば、さもフツーに答えてくれます。

専門分野以外のことでもよく知っていて、別グループの学生が担当する雑誌会や輪講でも、普通に質問して議論しちゃってるんです。

博士はやっぱ基礎知識が全然違うんだなぁと思い知らされますよね。

2位.教授と意味不明な議論をずっとしてる

ラボ時代、進捗報告にて博士の先輩と教授がずっと難しい話をしている姿が目に焼き付いています。

教授と対等に、時に博士の先輩のほうが議論をリードしているようにも見えるのです。

自分自身、毎回ビクビクしている会議で、博士の先輩は淡々と、むしろ議論を楽しんでいました。

「なるほど……ニヤリ」と、ときおり微笑みもあったような…

意味不明なデータで、意味不明な用語で、延々と議論を交わす姿を見て、まぁ自分には到達できない次元だなと思わされました。

3位.いつでもラボにいる

博士の先輩って、ホントにいつ行ってもラボにいませんか?

土日に行っても、夜中に行っても、外から煌々と明るいラボが目につき、部屋に行くと「やっぱりか」と先輩博士がいるわけです。

博士にもなる人は、やはり研究にかける時間も化け物なんだなと思いました。

4位.いかにも普通に論文執筆している

あるとき博士の先輩が何日間もPCでカタカタしているのでそっとのぞき込むと、どうやら学術論文を書いているようでした。

ただ、別に苦労している様子もありません。

淡々と書き進めているし、昼ご飯とかもフツーに楽し気にみんなと話しているのです。

初めて見たときは、「うわぁ英語で書いてるよ…」とか思いましたが、逆に言うとそれくらいでした。

が、私自身M1のときにはじめて論文執筆を経験し、その過酷さを肌で感じました。

その時、同時に「え、まって。博士の先輩って、これを何本も出してるわけ?バケモンやん。」

「そういえば、先輩は進捗スライド作るような雰囲気で淡々と論文書いてたよな…フツーにヤバ」

ヒーヒー言いながら論文を書く自分と比べ、いかにも普通のことのように論文を書き上げていた先輩博士のすさまじさをその時初めて理解しました

5位.コンスタントに学会出過ぎ

博士の先輩はコンスタントに学会に行ってませんか?

「あれ今日は珍しく先輩博士がラボにいないな、今日はお休みかな?」

とか思ってたら実は国際学会行ってました、ということが何度もありました。

国際学会から帰ってきた翌日にいつものように実験している姿にも戦慄を覚えましたが…

これまた自分が学会をはじめて経験したことで、その凄さを身に染みて感じました

自分は国内学会で、アブストラクト(要旨)作成もスライド作りも発表もすごい大変でした。

なのに先輩はこれを頻繁に、しかもフツーの顔して、なんやったら国際学会に行っているわけです。

初めて先輩の発表に同行して海外の研究者の質疑に回答している姿を見せつけられた頃には

「あ、英語もできちゃうんですね、天才だ」と思わずにはいられませんでした。

6位.自分がする失敗はほぼ経験済み

先輩は知識だけでなく、実験の経験量も化け物級だと感じました。

というのも、自分が実験で失敗したり、躓くことを相談すると

「あ~それね…こうしたらいいと思うよ」

過去先輩が既に通った道のようで、サラリとアドバイスをくれることがよくありました。

そのたびに「ホントにこの先輩はすげえな」と感心していました。

7位.自分が読む論文は基本どれも読んでいる

同じく、自分が読む論文については基本どれも先輩も読んでいましたね。

最新の論文だ!と思って目を通して、先輩博士に「こんな論文ありましたよ~」というと

「あ~あの研究おもしろいよね、でも○○の結果が僕らと矛盾しているんだよなぁ。多分●●の影響なんだろうけどね」

はい、もう読んでいました。なんやったら洞察までいただきました。ごちそうさまです。

もうほんと、敵わないな~と思いますよね。

学会で出会った他大の博士はもっと化け物に見えた

学会でみる他大の先輩博士となると、さらに化け物に見えません?

いつ聞いても見事なデータを出していて、実験データだけでなく、裏付けする理論もしっかり解析されているんです。

そしてその理論も聞いたことのないような、難しそうな理論なわけです。聞いても全くチンプンカンプン。

それでいて分野の名だたる教授と質疑応答を交わしている様子を見て、

「うわぁ博士って、どこの大学でも化け物級の天才ばっかりなんだなぁ」

と学会に行くたびに打ちひしがれました。

『博士=化け物級の天才』が思い込みかもと気づいたきっかけ

上でみたように、自分が学部、修士生のときは、博士課程の学生は化け物みたいな天才ばかりだと思っていました。

ですが、数年後、結果的に私自身も博士課程に進学することになります。

その理由は、一言でいえば「研究が楽しくて続けたい」という思いが色々な不安感を上回ったからです。

>>【D進か就職か】泣くほど悩んだ末に凡人が博士課程に進学した3つの理由

その不安感の一つが、「D進する人は化け物級の天才だけで、平凡な自分には耐えられないのではないか」という気持ちでした。

ですが、外の同世代との出会いで、実はそれが思い込みであることに気づき、徐々に不安感は解消されていったのです。

ここでは、その経緯をもうちょっと詳しくお話ししたいと思います。

きっかけは学会での同世代学生との出会い

学会では他大の学生の発表をたくさん聞き、特に博士学生の別格の発表には何度も打ちひしがれたものです。

ただ一方で、学会は他大の同世代(同期、後輩、博士の先輩)とたくさん知り合うきっかけにもなりました。

特に、学会中に参加した若手飲み会では、今でも交流が続く方々と出会うことになります。

先輩博士を含む同世代の方々と、バカ騒ぎしたり、曲がりなりにも研究について議論したりする中で、徐々に『博士』への印象が変わっていくのです。

学会のたびに飲み会で交流

M1から何度か学会に参加するようになり、学会で出会った同世代メンバーとは、学会のたびに飲む仲になりました。

先輩博士方は研究では相変わらずバンバン成果を挙げていて、「あぁやっぱすげぇや」と思う一方で、飲み会では、なんというか『普通』であることに気づき始めるのです。

めちゃ笑うし、ラボの愚痴も言うし、ボケるし、突っ込むし、すべるし、普通に話しかけてくれるし…

「あれ、博士課程に通っている人ってもっと話しにくい人たちかと思ったけど、普通の大学生だ!」

それまで、ウェイウェイ言っていた凡人の自分とは交わることのない人種だと思っていました。

でも交流を重ねるうちに、博士も意外とウェイウェイ言うんだ!とどんどん身近に感じていきました

先輩博士に自分と同じ香りを感じる

そうして飲み会で交流して色々とお話しを聞いていると徐々に

「どうやら先輩博士は、頭の作りが根本的に違う天才ばかりではなさそうだぞ」と思い始めました

なぜなら、話を聞くと多くの先輩が泥臭い実験をこなし、文献を調べて、時に壁にぶち当たり、悩み苦しみ、それでも実験して…と

(失礼を承知で言うと)やっていることはほぼ自分と変わらなかったからです。

決定的に違うなと思ったのは、研究への熱中っぷりでした。

皆さんとても楽しそうに自分のテーマを語ってくれるのです。

口にはしませんが、その語り草から「実験が楽しくて楽しくてしょうがないんだ」という気持ちがビンビン伝わりました。

たしかに、ごく一部、怪物的に頭のいい天才もいましたけど、それでも

「D進する人みんながみんな、大天才ばかりではないんだ」

という気づきは、私の中ではかなり大きいものでした。

もっと遠い存在だと思っていた博士から、意外と自分と近い香りを感じたことで、『博士進学』という道がより現実的になったのです。

博士になって気づいた『化け物に見えてしまう』タネ明かし

まあそんなこんなで、私自身も結局、博士課程の学生になったのです。

自分も後輩から化け物と思われていたか、いなかったかわかりませんが

あの時、先輩博士が化け物に見えていたトリック(?)がなんとなくわかりましたので、いくつか種明かしをしたいと思います。

個人的な意見が多いかもしれませんが、ご了承くださいね。

伝えたいのは「博士は、楽しさと苦しさのはざまで必死にもがいている、別に普通の人間なんだよ」ってことです

ただ楽しいことに熱中していたら知識と経験がついてきただけ

まず博士の知識量の経験量の多さについて。

これは正直、ただただ実験が楽しくて、熱中してたら自然と知識と経験がついてきちゃっただけなんです。

>>平凡な学生が博士進学するほどに研究が楽しくなった7つの理由

たとえるなら、ポケモンですかね。(私は初代ポケモン赤・緑・青世代です)

ジムリーダーと闘うとか、ポケモン捕まえるとか、最初は難しいけど、やっぱ楽しいじゃないですか。

どうしても倒せない相手がいたら攻略本とか調べませんでした?

タイプに相性があるとか、個体値があるとか、モンスターボールに種類があるとか、洞窟の進み方にコツがあるとか、いろいろ知識が身につきます。

そしたらもっと強い敵倒したいとか強いポケモン捕まえたいとかで、もっとハマっちゃって、

どんどんステージが進んで、そしたらまた難解なステージが来て、また攻略本調べて…

って夢中になってやってたら、いつの間にかポケモンゲームにめっちゃ詳しくなってませんでした?

研究もあんな感じなんです。

ただただ実験が楽しくて、よくわからんことが起きたら文献とか論文調べて、そしてまた次の実験考えて実践して…

ってやってたら、自然と知識も失敗経験も攻略法も身についていたんです。

もちろん、論文をかくための先行論文調査とかも知識の幅に繋がっていますけど。

やっぱり多くはポケモンマスターならぬ実験マスターになる過程で身についたスキルと知識なんです。

それが、後輩から見たら、化け物級の知識量、経験量として見えているだけなんだと思います。

いつでもラボにいるのは楽しさと焦りから

いつでも博士がラボにいたのは、一つには、実験が楽しすぎて実験厨になっている、ということだと思います。

私自身ストレスフリーだったD1のときは、実験サイコーって感じで早朝から晩まで好きなだけ実験していました…

もう一つ、いつもいるのは研究進捗が悪くて焦っているパターンもあります。

いつも実験していてすごいなぁと後輩に思われている当の博士学生は、何度やっても実験が成功せず、「やばいやばい成果が出ない」と不安の渦の中でもがき苦しんでいるのです。

博士学生は、論文を書けないと修了できません。

刻々と迫るタイムリミットに震えながら、それでも成果を出すには実験しかないため、朝から晩までラボにいることもよくあります。

進捗会議で教授と議論するのは当然なんです

博士学生は研究者(の卵)になるために博士課程に通っています。

博士号をもらうということは、研究者として自立して研究活動を行える人材になるということです。

進捗会議は自立した研究者になるために必要な、いわば訓練の場です。

博士の先輩は、自分で仮説を立て検証をして、解析、考察をした結果を指導教員に報告し、そのフィードバックをもらっています。

そしてもっというと、その教授自身も何が正解か知っているわけではありません。

ポジティブデータが出ない時は、なぜうまくいかないのか、どうすべきか、方針を変える必要があるか、博士学生とともに議論しながら決めているのです。

その姿は確かに後輩から見たら凄そうに見えるかもしれませんが、博士学生は学位がかかっているので実は結構必死なんですよ。

論文書くのは博士学生だってつらい

後輩から見たら淡々と書いているようにみえるかもしれませんが、実際書いている博士は結構苦しんでます(笑)

人にもよるでしょうけど、論文って、書いては校正、書いては校正の繰り返しで、かなり果てしないんです。

投稿しても、審査員から厳しいコメントが返ってきて、めちゃくちゃ萎えます。

それでもやっぱり、学位が欲しいし、研究者になりたいから、必死に食らいつくんです。

たしかに書くほどに執筆スピードは上がります。後輩から見たら「やばっ」となることもあるでしょう。

でもこれは経験がある分、執筆の要領を掴んでいたり、書くスキルが身に付いていたりするだけです。

そして息抜きも重要です。ずっとPCに向かってると、何も文章が書けなくなる時もあります。

昼ご飯はみんなとしゃべってリフレッシュしてるんです。ぜひ話に付き合ってあげてください(笑)

国際学会はやっぱり震えます

私自身、やっぱり英語の発表、質疑応答は、何度やっても慣れませんでした

アブストラクトやスライド作りは、確かに経験とともに早くできるようになり、後輩からみたらすごいと映るかもしれません。

でも別にバイリンガルでもないし、特に長期の留学もしたこともありません。英語で議論するのはめっちゃ不安でした。

何度も何度も発表練習してます。それでも当日はちゃんと震えています(笑)

後輩の皆さんは安心してください。その緊張は、博士の先輩も通った道です。

質疑も、後輩よりも専門用語を知っているから、ぽろっと聞き取れた専門用語をツテに、何とか回答しているんです。

堂々として見えるのは、多少の経験と、多分な強がりです(笑)

就職活動も孤独になりがちなんです

ラボでガンガン成果を挙げている先輩は、就活も余裕なんだろうなぁと思いますよね。

しかし、当の本人は決してそんなことはありません。

ネット記事などで『博士の就活は大変だ』という情報に踊らされ、年齢的にも後がないので、ホントに必死です。

>>【博士就活で失敗する7つの原因と対策】修士と博士の就活経験を踏まえて解説

周りに同期も少なく、後輩にも頼れないとなると、相談できる人がいなくて孤独な就活となり結構しんどいです。

実際私もかなり精神的に参ってしまいました。

博士の先輩が就活で悩んでいたら、ぜひとも『大丈夫ですか?昼ご飯一緒に食べませんか?』と一声かけてあげてくれませんか?

その一言で救われる博士の先輩はきっと多いはずです!

>>【就活がつらい人へ】うつ寸前の私が人を頼って心が楽になった話

先輩博士のようになれる自信がなくてD進を悩む人へ

その気持ちはすごくわかります。

研究は確かに楽しいし、このテーマをまだまだ続けたいけど、あの憧れの先輩博士みたくなれる気がしないんですよね。

「あの化け物じみた先輩博士に比べて超平凡な自分が、果たして博士課程に耐えうるのか…」

「やっぱり耐えられず大学院を中退した場合、就職もできないのではないか…」

多少なりとも、私もD進を迷っていた時期はそんな悩みを抱えていました。

ただ、意外とその先輩も、数年前にあなたと同じ悩みを抱えながらD進しているものです。

価値観は人それぞれですので、「だからD進するべきだよ」とは一概に言えません。

ですが、私からできるアドバイスがあるとすれば、それは以下の3つです。

D進か就職が悩んでいる人へのアドバイス
  • 博士の先輩になぜD進したかきいてみてください
  • 教授に相談してみてください
  • 就職の不安についてはキャリアアドバイザーへの相談もアリです

博士の先輩になぜD進したかきいてみてください

自分は果たして博士課程でやっていけるのか不安な人は、とりあえず憧れの先輩博士はなぜD進したのか聞いてみることをおススメします。

不安はなかったのか、先輩は初めからそんなにすごかったのか。

他ラボの先輩でも、学会で知り合った先輩でも、助教でも、准教でも、教授でもいいと思います。

おそらく、自信満々に進学した人のほうが少ないんじゃないかなと思いますよ。

少なくとも私の周りに、自分の研究者としての資質に寸分の不安もなく進学した人はいません。

身近な先輩に聞いてみたら、先輩も不安だったんだと知れて、心が軽くなるかもしれませんよ。

教授に相談してみてください

自分はD進するにふさわしい資質があるか、やはり指導教員である教授の意見は非常に参考になると思いますよ。

少なくとも博士で同じ研究室に通うつもりなら、修士課程でのあなたの研究する姿を見ています。

そんな教授からの後押しがあれば、非常に力強い自信になるでしょう。

逆に厳しいコメントをもらったとしても、それであきらめがつくようならスパッと就活すればいいですし

逆に燃え上がって博士号とったるわ!となるかもしれません。

就職の不安についてはキャリアアドバイザーへの相談もアリです

博士号が取れても就職先があるのか、あるいはD進しても中退して就職ができないかもと恐れてしまう気持ちはよくわかります。

ただ、博士を修了した後の就職については、早めに準備をはじめて対策をすることで、十分内定取得は可能です。

私もいくつか博士の就活に関する情報を発信していますので参考ください。
>>博士の就活はいつから?何から始める?博士の就活時期や注意点を徹底解説

また博士課程を中退しても、同じくキチンと準備をすれば、どこにも就職できない、となることはほとんどないと思います。
>>博士課程を中退しても就活を成功させる5つのポイント

とは言いつつも、やはり将来のキャリアについては誰しも不安になってしまうものですよね

D進すべきか就職すべきか、自分の中で一向に答えが出てくる気配がなくてツライ…

そんな状況になっている方はキャリアアドバイザーに相談するのもありです。

大学のキャリア相談室でもよいですし、民間の就職エージェントでもよいと思います。

彼らカウンセラーは、これまで何人ものキャリア相談を受けているプロです。

実際に相談すると、自分では気づかない視点からアドバイスをもらえたり、一緒にキャリアを考えてくれたり、自分の進むべき道が徐々に浮き彫りになってきます

下の記事では、博士進学の相談から就活まで徹底サポートしてくれる就職エージェントを紹介しています。
>>【博士の就活が不利な理由】D進を悩む学生が今すぐやるべき4つのこと

気になる方はぜひ参考ください。

最後に

今回の記事では、博士の学生が化け物に見えてしまう現象について、凡人の博士代表として語らせてもらいました。

私が最も伝えたかったことは、すべての博士学生がみな大天才なわけではなく、中には研究がただただ楽しくて夢中になっているだけの人もいるんだよ、ということです。

ここに、そのn=1がいてます。

化け物級の天才だけしか博士課程に進んでいないということは決してないんだ、ということを強く伝えたいです。

化け物に見える博士学生でも、博士学生なりに悩み苦しみながら必死に研究しているのです。

人生の岐路で何を大切にするかは、ホント人それぞれです。

それはお金かもしれませんし、やりがいかもしれませんし、家族かもしれませんし、楽しさかもしれません。

ぜひ、上のアドバイスも参考にしてもらいながら、後悔ない選択ができることを祈っています。

以上になります。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

この記事を読んで、こんな私でも進路の相談をされたい方がいれば、XでいつでもDMください。

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私があなたの壁打ち相手になります。

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お気軽にメッセージくださいね(^^)b

私自身、先輩を含め、多くの方に助けられてきました。これからは微力ながら、後輩のみなさまの人生、キャリアを応援していきたいと思っています!

コメント

  1. きっと薬学生 より:

    匿名でのコメント失礼します。
    夜遅くのご連絡で申し訳ございません。

    D進について、悩んでいます。
    現在私立大学薬学部5年です。
    就職活動を進めていく中で、薬剤師と研究の両方をやりたいと思うようになりました。

    研究室に配属されてからあまりいい結果が得られてはないですが、毎日その失敗も楽しいと感じるようになりました。

    ここで、悩んでいることについてですが
    ①ただ楽しいと思えるものや、博士号に憧れがあるだけで進んでいいのか
    →今まで夜遅くまで研究に対して打ち込んでいない中で、表面的な研究を楽しいと感じているだけなのかもしれないと思っています。
    ②目立った研究実績もない人が博士過程に進んでいいのか
    ③成績も学年の半分程度
    以上3点を不安に、甘い考えで進んでいいのかと思って決めきれません。

    就職活動も並行して行っていますが、正直あまり興味がなく、どこかに行ければいいやと思ってしまいます。

    意見をいただきたく、ご連絡しました。
    お忙しいとは思いますが、ご返信いただけますと幸いです。
    よろしくお願いします。

    • きっと薬学生さま(以下、薬学生さん、と呼ばせていただきますね)、コメントありがとうございます。
      きっと、人生の岐路に立ち、日々悶々と悩まれて不安をかかえていらっしゃることと思います。

      ①~③について、コメントや率直な気づきをフィードバックさせていただきますね。
      前提として、コメントには私の価値感(思想?)が色濃く反映されていることをご了承ください。私の意見は薬学生さんにとっては、他人の意見です。最後は、ご自身の価値観に基づいて選択されることを心から願っています。


      これは同じような理由で私も悩んだので、めちゃ共感します。
      結論、私は「ただ楽しいだけ」でD進するのは問題ないと思っています。なぜなら、私は楽しい瞬間を積み上げ、ワクワク没頭できる時間が長ければ長いほど、人生は最高になると信じているからです(^^)
      (もちろん、人間関係や金銭的など他の不安点があれば別ですが…)

      薬学生さんの場合、研究を実際に「楽しい」と思えていて、さらには「博士号への憧れ(=いい意味での学位取得への執着)」もあるということで、もはやD進してはいけない理由などどこにもないのでは?と率直に思いました。

      察するに、「楽しい」「憧れ」という進学理由が低俗でちっぽけに思えてしまい(さらには目立った業績もまだないという現実もある)、ゆえに「甘い考え」だと感じていらっしゃるのではないでしょうか?

      率直に申し上げますね。
      それは薬学生さんの思い込みだったりしませんか?

      薬学生さん、自分の価値観(楽しいことに熱中する人生を送りたい、憧れを目指して夢をかなえたい、というような)を無意識に「そんな考え甘いはず、上手くいくはずがない」と卑下していませんか?

      「楽しさ、憧れ」で進路を決めることの、いったい何がいけないのでしょうか?
      「やってて楽しい!だから続ける」「昔から憧れていた!だから続ける」こんな明快な理由、他にはないと私は思いますよ(^^)
      楽しいおもしろい!もっとやりたい!という自分の心からにじみ出る悦びを、自分じゃないどこかのだれかの声、外側の価値観によってかき消そうとしていないか、それが少し気になりました。

      >>夜遅くまで研究に打ち込んでいない中で・・・

      薬学生さんには「博士学生たるもの、こうじゃなきゃいかん」というような何かつよい思い込み、既成概念があるのでは?と感じました。

      私の経験上、博士学生にも色んな人がいます。もちろん夜遅くまでやる人もいますが、べつにそんな人ばかりじゃないです。皆じぶんの正解だと思うやり方でやっています!

      >>表面的な研究を楽しいと感じているだけなのかもしれない

      薬学生さんの中で感じる感覚なので、正直D進して研究を継続してみないとわからない、としか言えません…。懸念される通り、D進した先で「とんでもなく表面的な楽しいとこしか見えてなかった…研究しんど(涙)」って思うかもしれません。博士号が取れない未来も否定できません。ですが、逆に「うわ、研究ってこんな奥深さがあったのか!めちゃたのし~」ってなる可能性もありませんか?

      もっというと、このまま就職したらしたで、想像以上に楽しいかもしれないし、あるいは予想通り興味を持てないかもしれない。

      何が言いたいかというと、このようなことは未来のことなのでどうなるかなんて誰にもわからないのです。考えても意味がない、と私は思うのです。

      とすれば、今の僕らができることは、自分を深く分析して

      ・自分はどんな時に幸せを感じていたかを明確にし
      ・これから先、どんな人生を生きられたら日々幸せを感じるのかを見出し
      ・研究を続ける(ついでに博士号もとる)ことがその幸せに繋がるのだろうか

      と、自分の価値感を明確にして、それをもとに判断することで、できる限り”自分にとっての幸せ”に近づく確率を高めることなのではないでしょうか?
      少なくとも私自身は、D進を悩んでいた当時、この結論にたどり着きました。

      (詳しくはコチラの記事:https://tadanaohakasenoblog.com/doctoral-course-reason/)

      というのも、D進という選択は、自分が幸せな日々を送るための一手段でしかないからです。

      薬学生さんはどう思いますでしょうか?
      私から3つの質問を送ります。ぜひ考えてみてください。自分の価値観について、新しい気づきを得られるきっかけになることを願います。

      ・死ぬ直前に、どんな人生だったら「最高だった~」と思えますか?
      ・薬学生さんは何のためにD進し、博士号を取りますか?
      ・博士課程の日々や、その先の人生で、ご自身の価値感を満たせそうですか?


      文章から察するに、「現在、目立った研究実績がないけど、博士号を取得するに足る素養が自分にあるのか不安」という主旨の悩みとお見受けしました。もしそうであれば、ご自身の研究者としての素養について、その道の対一人者である指導教官の先生に一度相談してフィードバックをもらってみてはいかがでしょうか?
      ただし、その回答が仮に厳しいモノだったとしても、それでもなおD進してはいけない理由にはなりません。なるはずがありません。選択権は常に薬学生さんにあるはずです(^^)


      成績についても②と同じような主旨のお悩みとお見受けしましたので、②の回答にかえさせていただきます。ちなみに、私自身も学業成績は学年で真ん中くらいでした(笑)

      以上です。
      長文になってしまいまして申し訳ないです…
      もしお役に立てましたら幸いです。

      もし必要でしたらオンラインで直接相談をお聞きすることも可能です。
      実際にオンライン相談をされた方からは不安が軽くなったと評価いただけています。
      ぜひお気軽に言ってくださいね(^^)
      (詳しいことは、記入していただいたアドレスに直接メールしていますのでご確認ください)

      ではでは。

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