【メーカー若手研究職】育休前の引継ぎ業務を4ステップで解説

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仕事

こんにちは、小心者ハカセのただなおです。

私は大学院で博士号を取得し研究職としてメーカーに入社した後、入社2年目の夏に子供が生まれると同時に3か月の育休を取得しました。

上司に育休したい旨を伝えると、チームで3か月という長期で育休を取得した前例がないためか、少々驚きつつも承認してくれました。

おめでとう!育休の件、わかりました。
引継ぎはしっかりよろしくね!

引継ぎですね。わかりました。きっちりやっておきます。

引継ぎをやらないといけないことは、言われるまでもなくわかっていたので、こんな感じで軽く了承しました、

が、いざやろうと思ったとき、

あれ、引継ぎって具体的に何をすればいいんだ…?

となってしまいました。

結局上司や先輩に色々とアドバイスをもらいながら、育休に入る直前まで引継ぎに追われることになりました。

私のような若手の場合、育休のタイミングで引継ぎというものを初めてすることになり、結局何をすればよいのかよく分からない方、結構多いかと思います。

この記事では、

この記事の内容
  • 若手メーカー研究職である私が
  • 育休前の引継ぎ業務で行ったことを
  • 4ステップで解説します

自分の反省も踏まえつつ紹介していきたいと思います

まずは、引継ぎの目的を考えよう

引継ぎ業務としていったい何をすればよいのか、これはその目的を考えればおのずと見えてくるはずです。

引継ぎの目的とは

  • 自分が抜けてもプロジェクトが支障なく進行するようにするため
  • 育休中に自分が育児に専念できるようにするため

この2つだと思います。

1点目は言わずもがなですが、2点目については引継ぎが甘く、ことあるごとに「XX実験の件、こんな結果になったんですが、次はどうしましょうか。」と連絡が職場から入ってきては、育児に専念できません。

わざわざ育休をとった意味がありませんよね。

引継ぎでやったこと

STEP1 年度の自分の担当、目標、マイルストーンを明確化

育休前の準備期間が年度の頭にかぶったため、まずは研究プロジェクト全体の長期計画をベースに本年度の重要課題を見出し、上司と相談しながら自分の担当と年度目標を考えていきました

入社2年目のためプロジェクトの中での明確な役割がまだ定まっていなかったので、年度はじめに自分で仕事を見つけにいく必要があったわけです。

マイルストーンについては、特に社外が絡むイベントを意識しました。

私が参画するプロジェクトでは複数の企業と共同研究していました。

例を示すと、下記のようなイメージです。

  • プロジェクト概要 新技術XとYによる低コスト加工プロセスの開発
  • 担当 技術Xの開発
  • 年度目標 加工時間●%短縮
  • マイルストーン 2Q末:時間短縮に向けたアプローチの目途づけ / 3Q末:装置プロトタイプの試作検証 / 4Q末:時間●%短縮実証

すでに自分の担当やマイルストーンが明確な場合はSTEP1はスキップです

STEP2 育休期間中の業務計画をつくり、引継ぎメンバーに共有

各マイルストーンを達成するように計画をつくります。

資料1ページ目に年次計画、2ページ目に育休期間を含むクォーター内の月次計画、3ページ目に週次計画を示し、各ページ、STEP1の目標やマイルストーンと共に1ページ内で一覧化することを意識しました。

特に育休期間中の業務は「いつまでに」、「だれが(共同研究先、外注含む)」、「なにを」、「どのように」するのかを計画線に落とし込んでいきます

その際、検証実験などで「なにを=検証項目」や「どのように=検証方法」が複数想定される場合は、あらかじめ考えうる候補を別ページに全て書き出し優先順位と共に一覧化しておきました。

また、実験結果によってその後の計画が変わることが想定される場合は、新QC7つの道具のひとつである「PDPC法」というフレームワークを活用して計画を作成することをおススメします。

PDPC法は目標達成までに生じ得るあらゆる事態を想定して、あらかじめ対応策をフローチャートにして計画する手法です。

例えば、検証実験Aの結果がAAの場合とBBの場合でその後の対応が異なるなら、フローチャートを分岐させてAAとBBの続きを別々の計画線で書いていく、という書き方です。

詳細を知りたい方は「PDPC 強制連結型」でググってみてください!

ただ研究では、考えもしなかった検証結果になったり装置が故障したりと、想定外の出来事がよく起こるものです。

その時に残されたメンバーが何をすればよいか分からず立ち止まってしまわないようにするために、研究で目指すゴールや各検証の目的は明確に示しておくべきです。

資料ができたら引継ぎメンバーに共有しましょう。

注意するべきは、納期ギリギリまで完成度高めてから共有するのではなく、完成度が低い段階から随時共有することです。

納期ギリギリで修正指示が入った場合後戻りできません。

STEP3 装置オペレーションのマニュアル作成とトレーニング実施

自分しか操作法を知らない実験装置がある場合、育休期間中に使う可能性のある装置のマニュアルを作成し、メンバーにオペレーショントレーニングを実施しましょう。

メンバーが一人で操作できるようになるまでに要するトレーニング期間を見越して、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

STEP4 その他情報のリストアップ

最後に、メインの研究開発業務とは別で、今後必要となる可能性の高い情報をリストアップした資料も作成します。

具体的には以下のような事柄についてリストを作りました。

その他のタスク具体例
  • 加工・評価外注先の担当者氏名、メールアドレス、電話番号、サンプル送付先住所リスト作成
  • 加工の通例仕様リストと依頼方法(外注加工含む)
  • 加工素材サンプルの在庫・各使用状況リスト化
  • 取得済み生データの保存先リスト作成
  • 発注済み(未納品)の備品リスト

引継ぎ業務全体を通じたアドバイス

さて、ここまでで実際にやるべきことを4ステップで説明しました。

ここからは、引継ぎ業務全体を通して意識するべき点を示しておきます。

いくつかは上司に指摘されて気づいたポイントもあります

資料化 & 一覧化を意識する

引き継ぎ内容はメンバーが後から参照できるように、口頭ではなく資料化しましょう。

また同じレベルの情報は並列に一覧することで、資料を見るメンバーのストレスを減らすように心掛けました。

また何の情報がどこの資料に書いてあって、その資料がどのフォルダに保存されているのかを参照できるリストがあれば、なお分かりやすいでしょう。

また、資料化&一覧化すると自分と引継ぎメンバーでダブルチェックしやすいため、引継ぎ漏れ事項に気づきやすくなるメリットもありました。

目指すゴールや目的を示す

どれだけ入念にタスクの洗い出しをやったつもりでも書き漏れは生じるものですし、そもそも研究開発では想定していなかったイベントがよくおこります。

その際に、各業務のゴールや目的「何のための業務なのか」が明示されていれば残されたメンバーにとっての指針となり、自分がいない状況でも次の一手を決断しやすくなるわけです。

引継ぎ資料は作成途中で随時共有

作り直しの二度手間を防ぐために、引継ぎ資料は完成度が低い段階から上司やメンバーに随時共有した方がよいです。

育休直前ではじめて資料を共有して作り直しを指示された結果、育休までに引継ぎがおわらなかったという事態は絶対避けなければいけません。

私がまさに完成度を求めた結果、この過ちを犯しかけました。
皆さんはぜひ気を付けてください。

荒くてもいいのでざっくりと引継ぎ資料を仮完成させて、短い時間でいいので上司やメンバーに時間を作ってもらい、資料のフィードバックをもらうことをおススメします

引継ぎ業務関連のメールのCCにメンバーを入れる

これは引継ぎをお願いするメンバーがスムーズに引継ぎ業務を実施できるようにするためです。

同様の目的で、定例会議には早い時期(育休が始まる3か月前)から参加してもらいました。

会議参加は、引き継いでもらうメンバーの時間的な余裕があればでいいかと思います、

完璧を目指し過ぎない

まじめな性格な人ほど「メンバーのみんなに迷惑はかけられない…」と完璧なものを求めてしまいます。

その気持ち、痛いほどよく分かります。

ただ、タスクなんか細かく書き出すとキリがありませんし、PDPCをどれだけ考えても想定外は生じます。

完成までまだまだなのに納期だけが刻々と迫ってきて、自分が苦しくなるだけです。

書き漏れはあるもの、そもそも完璧なんか絶対ムリだと認めることが重要。

肩の力を抜いて、多少荒くても早め早めに資料作成➡メンバーに共有&抜け漏れ把握➡修正のループを意識して効率よく準備ください!

育休前の私自身に最もしたいアドバイスです。

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。

ぜひ計画的な引き継ぎ業務を実施して、気持ちよく育休に臨んでください。

この記事でどなたかの悩みを解決出来たら嬉しいです。

以上です。

ありがとうございました!

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