こんにちは。
僕はことし素人4人で、こめづくりにはじめて挑戦していました。

先日、はざがけして乾燥させていた稲わらを脱穀するイベントを開催しました。
大学生とコラボし、地域の子供たちと一緒に、足踏み脱穀機や唐箕(とうみ)を使って、昔ながらのやり方で脱穀を行うイベントです。

知りあいの農家さんから、足踏み脱穀機と唐箕をお借りしました。
誰も使ったことがなかったのですが、農家さんに事前に使い方をレクチャーいただきまして、無事に脱穀することができました。
この記事では、足踏み脱穀機と唐箕を使った昔ながらの方法で脱穀しようと考えている方へ向けて、その使い方や注意点をシェアしたいと思います。
足踏み脱穀機の使い方
足踏み脱穀機は、金具のついた円筒部分と、それを回転させる足踏み板で構成されています。

1900年代初頭に開発され、大正時代に普及したそうです。
それより古い時代は、教科書で見たことのある「せんばこき」という農具で脱穀していたみたいです。
文明の利器ですね。
足踏み脱穀機は、足踏み板の上下動と、金具付き円筒部分の回転が連動する構造になっています。
板を踏み込むと円筒が高速回転し、稲わらを押し付けることで、金具にもみが絡み取られる仕組みです。
脱穀されたもみは、回転の勢いであたりに散らばることがあるため、機械の下にはブルーシートを敷きました。

さらに、僕らはサイズの合う衣装ケースがあったので、脱穀機の奥に置き、ダンポール(農業用の柔らかい支柱)とビニールシートでトンネル状に覆い、そのケースにもみが集まるように工夫しました。
これは、脱穀機を貸してくれた農家さんの知恵です。
円筒部の回転と足踏み板の動きが連動しているため、板を踏むタイミングがずれると逆回転したり、回転速度が落ちたりして、最初は難しく感じます。
上手に高速回転させるには、足踏み板が回転に伴って下がるタイミングに合わせて踏み込み、板が上がってくるときは踏まないことがポイントです。
ある程度スピードが出てきたら、リズムよく踏み続けながら、稲わら束の根元を持ち、もみのついている部分を回転部に当てると、もみだけが外れて勢いよく飛んでいきます。

最初は難しいですが、慣れれば簡単です。
小学生たちも数分でコツをつかみ、高学年の子なら一人で上手に脱穀できていました。

もみを取りこぼさずに脱穀するには、一度に広い面積の稲わらが円筒に当たるよう、束を両手で少し広げ、くるくる回しつつ金具に押し付けるとうまくいきました。
作業は二人一組だとスムーズです。
一人が脱穀係、もう一人が稲わら束を渡す係に分かれ、慣れてくれば一束につき5秒ほどのペースで進みました。
そのためにも、はざがけした稲わら束はあらかじめ脱穀機の横に移動させておくと良いと思います。

なお、高速回転する金具には絶対に手を触れないように気を付けてください。
大けがにつながります。
脱穀した後はとうみがけも必要
脱穀をすると、もみだけでなく稲わらくずのようなゴミもたくさん出てきます。
この後に行う「もみすり」(もみから玄米を取り出す作業)を機械で行う予定なので、あらかじめゴミともみを分離しておく必要があります。
この分離を行う農具が、唐箕(とうみ)です。

ハンドルを回して風を起こし、軽いゴミや殻と、重い穀物を振り分けることができます。
今回は、農家の方の古い納屋にたまたま残っていたものがあり、そちらをお借りしました。
使い方はとても簡単で、上部の投入口に、脱穀したもみとゴミの混ざったものをザーッと入れ、ハンドルで風を起こすだけです。
稲わらくずのような軽いゴミは風で飛ばされ、奥の吐き出し口から外へ出ていきます。
これも、子供と大人が協力すれば、すぐに使いこなせました。

イベントの様子

子供たちは、はざがけした稲わらを運ぶ人、脱穀する人、脱穀後の稲わらを片付ける人、とうみがけをする人、そのへんで遊ぶ人、
自然に役割が分かれ、それぞれが好きなように参加し、楽しんでいました。
僕は子供たちと一緒に脱穀しながら様子を見ていましたが、畑仕事でありながら、遊びのようにワイワイ取り組む時間がとても楽しかったです。
お昼には、仲間が作ってくれた豚汁や焼きいもをほおばり、青空ランチを楽しみました。

0.3反分の稲わらがありましたが、総勢20人ほどの力で、朝から始めて昼過ぎにはすべての作業が終わり、とうみがけまで完了しました。
とても幸せな時間になりました~^^




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