「自分は本当は、どんな風に在りたいんだろう」
頭の中でモヤモヤしているのに、うまく言葉にできない。
本を読んでも、なんとなく腑に落ちない。
そんなときに使えるワークシートです。
心理療法のACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)でもよく使われる質問をもとに、
自分の本音や価値を、5つのステップで掘り起こしていきます。
下の空欄にそのまま書き込めます。
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このワークを始める前に|「こう在りたい」の3分類
「こんな風に生きたい、こう在りたい」という気持ちには、じつは3種類あります。
① もう自然と求めてしまう状態
損得勘定や義務感ではなく、気づいたら自然と心が向かっている在り方。本能的に求めてしまう「快」の状態ともいえます。
例:心地よくありたい、おだやかでありたい、つながりを感じていたい、楽しくありたい、安心していたい
② こうあるべきだと思う状態
信念や使命感に近いもの。「こんな人が素晴らしい、こう生きることが美しい」という、生きてきた中で後天的に身についた価値規範です。これにはさらに2種類あります。
②-1 外的な「こうあるべき」
世間・職場・家族の空気など、外から染みついたもの。「①自然と求めてしまう本音」を封じ込めてしまうと、苦しさの原因になります。
例:社会人なら多少のストレスは耐えるべき、優秀であるべき、従順であるべき、目立つことはするべきじゃない
②-2 内的な「こうあるべき」
自分の人生の紆余曲折を振り返ったあと、内側からにじみ出てくる使命感のようなもの。怖い一歩を踏み出す勇気をくれることがあります。
例:たけちゃんの場合、周りへの依存がつねに苦しさを生んできた人生を振り返り、「自立的に生きるべきだ」という言葉が内側からにじみ出てきました。
このワークでは、ステップ①で①と②-1の価値を、ステップ②〜④で②-1の外的べきを、ステップ⑤で②-2の内的べきを、それぞれ言葉にしていきます。
① どう在りたいかを答える(3つの質問)→ 「もう自然と求めてしまう状態」を見つける
② その生き方にふみ出すときの「不安の声」を拾う
③ その裏にある「外的なべき」を見つける
④ その「べき」が染みついた過去のルーツを思い出す
⑤ 過去の経験を通して見えてくる「内的なべき(人生のテーマ)」を言葉にする
ステップ①|3つの質問で「どう在りたいか」を見つける
価値をほりおこす質問はたくさんありますが、
ここでは代表的で、実際に効果を感じた3つを紹介します。
質問1
自分が死んだときの葬式で、「あなたのおかげでこんなふうに人生が変わりました。あなたの生き様が多くの人に影響を与えました」と感謝の言葉をもらうとしたら、何て言われている?
そこに、自分が本当はこう生きたい・こう在りたいと思っている価値が隠れています。
質問2
尊敬している人はだれ?その人のどんな生き様を尊敬する?
本当はその人のように生きたいけど、今の自分はまだそうなれていない、と思っているものがその人にあるから尊敬しているはず。そこに「本当はこう在りたい」という価値が隠れています。
質問3
小学校低学年頃までに、ワクワクしてやっていたことは?損得勘定なしに、気づいたらそんなことばっかやっていたことは?それは、どんな価値が満たされていたからだと思うか?
幼い時ほど損得勘定なしの欲求のままに動いているので、「もう自然と求めてしまう状態」の価値が見つかりやすいです。
3つの答えを眺めて、共通するキーワードを書き出してみてください。
たとえば「自由」「没頭」「つながり」「上達」など
上の答えから、いちばん心に残った「こう在りたい」を1つ選んで、次のステップに進みます。
自分が本当は、こんな風に在りたい・生きたい
ステップ②〜④|本音を封じている「べき」を掘り起こす
「こう在りたい」と思えたあと、頭の中で「でも〇〇だから難しいかな…」と湧いてくる声に注目してみてください。
その不安の声をたどっていくと、
どんな「こうあるべき」が本音をふさいでいるのか、
さらに過去のどんな原体験からそれが染みついたのか、
まで掘り起こすことができます。
ステップ②
その生き方にふみ出そうとすると、頭の中で湧いてくる「不安の声」はなに?
「でも〇〇だから難しいかな…」「でも〇〇したら怖いしな…」という声を、そのまま書き出す
💡 「お金が不安」と出てきた方へ:もう一段深ぼるコツ
「お金の不安」はありがちですが、ここで終わらず「お金が不安定になったら、何が怖い?」と一段深ぼってみてください。
同じ「お金の不安」でも、その奥の恐怖は人によって全然違います。
たとえば
本音:「本当はもっと何かに没頭して生きていきたい」
不安の声:「でも楽しいことやろうとすると会社を辞めるしかないし、お金が不安定になる」
→ さらに問い:「お金が不安定になったら、何が怖い?」
・家族がひもじい思いをするのが嫌
・親や親戚に馬鹿にされるのが怖い
・同僚に哀れに見られるのが耐えられない
…人によって全然違います。
→ その奥の「べき」:「ちゃんと稼いでいる自分でいなきゃ」
→ 原体験:母親がいつもお金に困っていた姿を見て、「お金を使う=怖い」と染みついた、など
収入が減る恐怖は、多くの場合、何か別の怖さを反映しているにすぎません。
「何が怖いのか」を書き出すと、本当の「べき」が見えてきます。
ステップ③
その不安の声の裏にある「こうあるべき」を見つける
人生の息苦しさは多くの場合「本当はこうしたい」の本音の価値を「〇〇であるべき」「〇〇しなきゃ」という外的な「べき」で封じ込めているからです。そしてその外的「べき」は、そのルールを自分に課すことで、ステップ②で恐れていることが起きないように、自分を必死に守ろうとしている証なんです。「〇〇するべきだ。だってそうしないと恐れていることが起きちゃうから」と心の奥でびくびくしているもう一人の自分が言っているとしたら、それはどんな「べき」ですか?
ステップ④
その「べき」が染みついた、過去の原体験を見つける
ステップ②で恐れていたことは、過去にルーツを持つこと多いです。親、友人、先生、家族などの関係性の中でありのままの自分でふるまった時に傷ついた過去があり、もう一人の自分が「こうしなきゃダメだよ!」と外的な「べき」を身を守るために装備したのです。じゃあ、そのきっかけは?と聞かれたら、思い出す過去の出来事はありますか?いつ・どこで・誰と・何があった? その苦しかった経験から「こう生きなきゃ」と学び、身につけた「べき」のルールはありましたか?当時の自分は本当はどうふるまいたかった?他にも似たような構造で苦しかった経験はありませんか?
まとめ
だから自分は、いま「こう在りたい」と思うようになった、という一言
「あぁ、過去に〇〇があったから、今『△△』と望むようになったのかも」
ステップ⑤|人生のテーマ・ミッションを言葉にする
ここまでのステップ①〜④で、
「こう在りたい」という本音、それを封じてきた「べき」、そして過去の原体験が、少しずつ見えてきたと思います。
最後に、もう一段視点を広げてみてください。
ステップ①〜④で書き出した内容を眺めながら、
これまでの人生の経験——苦しかったこと、迷ったこと、傷ついたことも含めて——
すべてに意味があったとしたら、という視点で次のステップ⑤をやってみてください。
ステップ⑤
小さい頃にワクワクしてやっていた時に満たされていた頃の自分、過去同じような構造でくりかえし苦しんできたことや、今あの人の生き様を尊敬するようになった経緯。これらの紆余曲折が、実は「自分の人生に隠された大きなテーマ(課題)に気付きなさい。そして乗り越えなさい」という神様からのメッセージだったとしたら、それはどんな人生のテーマだと思う?
このステップを経て、僕は、「周りに依存せず、自分の足で立つ」「本音を大切に生きる」「怖さの中でも自分の足で一歩ふみ出す決断をする」など、人生をつうじたテーマのようなものが見えました。正解はひとつではありません。いまの自分がしみじみ「そうかも」と感じる言葉でOKです。
この問いに答えてみると、外から染みついた「べき」とは違う、
自分の人生の物語からにじみ出てくる「内的なべき」——使命感のようなもの——に気づくきっかけになることがあります。
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