こんにちは。
ぼくは、愛知県のとかいなかで、ゆるくも、わりと本格的に自給自足の実験をしている
家庭菜園2年目の30代パパです。
今回お話するテーマは、
「心からの安心感を得るためには、暮らしの中で何を育んでいけばいいのか?」
ということです。
よく耳にする「老後資金の不安」や「いざというときの備え」といった言葉。
僕自身も以前は、「何かあったときのためにお金を貯めておかなきゃ」と、どこか強迫的に考えていました。
でも、以前、その不安の正体を深く見つめていくと、そこには「お金」そのものというよりも、
「家族との穏やかで平和な関係が崩壊することへの恐れ」
が潜んでいたんです。
今日は、そこから始まるお話です。
暮らしの自給レベルを高める=1つの安心材料
で、僕、実は去年会社の仕事がしんどいのに、
「家族の安寧な暮らしのためにお金を稼がなければ」
という無意識の思いに加えて
「頑張って評価されなければ」
というかんじの、会社に鎖で縛られたような状態に耐えられなくなって、メンタルダウンしたんです。
一時は、生きることに半ば絶望していたくらいだったのですが、
半農半Xというライフスタイルをしって、
過剰にお金に依存した今の暮らしから、暮らしの自給率を高めていく、
という方向性があることを学び、
そういう生き方に希望を感じてだいぶと状態が回復しました。
>>半農半Xって何?はじめて知った時に感じた衝撃と人生への希望の光
そして、家庭菜園をはじめ、自分たち家族の食べる野菜を自給できるようになって、
「もうこれからは”食”についてはどうにか自分で生み出していけそうだ」
いまでは、以前よりも、暮らしやお金への不安が少しだけ軽くなったと実感しています。
まずこの経験から、暮らしの自給力=安心を作る1つの柱だった、と体感をもって理解しました。
で、そんな気づきを経てから、日々の中で、
「人生に対して心からの安心感を得るにはどうしたらいいのか」
ということについて、深く掘り下げて考えるようになりました。
暮らしに安心をもたらす4つの“自給力”
で、現時点で、暮らしや人生に真の安心をもたらすには4つの”自給力”が必要なんじゃないか、
と思うようになってきました。
その4つをもうはじめに言っちゃうと、
- 暮らしの自給力
- お金の自給力
- つながりの自給力
- 人間性の自給力
です。
それぞれ、詳しく説明していきます。
1.暮らしの自給力
これは、
生活に必要なものを自分でつくり出す力
のことです。
自給自足している人をイメージすると分かりやすいですね。
- 自給農
- 料理
- DIY(小屋づくり、棚づくり)
- モノの修理
- 電気や水の整備
など、自分の手で「暮らしをつくれる」という感覚が持てるようになると、
外部やお金への依存が減り、安心感へとつながる自信がついていきます。
僕も自給農をはじめてから、「食」についてはかなり安心感を持てるようになりました。
2.お金の自給力
お金の自給力とは
自分でつくれない暮らしの要素を、他の人や会社から購入して、いただくためのお金を稼ぐ力
のことです。
会社員でも、自営業でも、応援金や仕送りでも、
「お金を得る手段を自分で持っている」なら、それはお金の自給力だと僕は思っています。
経営者とか、デキるサラリーマンで、稼ぐことに対して圧倒的な実績と自信がある人は、
①の暮らしの自給力がなくとも、このお金の自給力だけで、
だいぶと人生に対する安心感を持てているのではないでしょうか?
とはいえ、僕のように、多くの人がこの「お金の自給力」がなかなか付けられない現実に対し、
どうにかこの「お金の自給力」だけで解決しようとしているからこそ、
しんどくても会社を辞められない、みたいなツライ状況になっているのが、現状ではないでしょうか。
3.つながりの自給力
そして、ここからの2つの自給力については、巷ではあまり語られないものだと思っています。
その1つ目、つながりの自給力とは
暮らしを支えてくれる、助けてくれる、豊かにしてくれる人との関係性を築く力
のことです。
僕はこの”つながり”もまた、暮らしに安心をもたらしてくれるとても大切な要素だと、
自分がメンタルダウンした後になってから気づき、
その後も、日々を生きる中でどんどん強く感じるようになりました。
- うつ状態になった僕を精神的にも経済的にも支えてくれた妻、
- 帰省すれば温かいごはんを作ってくれて、暖かい布団で安心して寝られる寝床を準備してくれている父母や親戚
- 帰省すれば、大人になった今なおも、お小遣いを渡してくれて、暮らしの知恵を教えてくれるおじいちゃん、おばあちゃん
- そのおじいちゃんおばあちゃんが残してくれた古い家や田畑
- 生活費に困るようなら、その家に住んでもいいよと行ってくれた父母
などなど。
こうした、自分の暮らしを直接的に支えてくれるモノを
多くの人から与えていただいている状況に気付きました。
そしてそればかりか、
たとえば
- メンタルダウンして今後の仕事に悩んでいた僕に、ウチにきて働いてもええんやで、と仕事を紹介してくれた、経営者でもある親友
- 僕の農への興味をくみとって、そんな仕事ができそうな会社とつなげてくれた、農つながりで出会った友人
- お米づくりをして暮らしの自給力アップをしようよと誘ってくれた、畑きっかけで友達になった友人
こんな方たちからは、①暮らしの自給や、②お金の自給に間接的につながるチャンスをも与えていただいていたんですね。
こんなありがたい経験と気付きを経て、
よくよく考えれば、①暮らしの自給力だって、
過去の先人たちが知恵を築いてくれたからこそのものだし、
DIYとかもググればすぐやり方が分かるのも、誰かがそれを発信してくれていたからだし、
僕らは(オンライン上であっても)そのつながりのなかで、
恩恵を頂いているんだって気づきました。
②お金の自給だって、人から紹介されて仕事に就けることもあるし、
どこかの会社に就職するんだって、そこの人事とのつながりの中で決まったことだし、
そもそもお金をいただく仕事というのは、
それを求める人とのつながりの中で起きるものですよね。
①暮らしの自給力も、②お金の自給力も、いずれも、
そもそも人とのつながりの中で身につくものだ、
と、そういうことに気づいたんです。
自分がもう生きることに半ば絶望していた危機的状況におかれて初めて、
いざというときには、実はこれだけも多くの人に支えていただけるんだ、
ということを肌身を通して実感し、
だからこそ、③つながりの自給力、つまり、人とのつながりを育む力というのは、
①、②と同等以上に大切な力だ、と感じるに至ったんです。
4.人間性の自給力
人間性の自給力とは、
周りの人から、支えたい、助けたい、と思ってもらえる人間性をみがく力
だと思っています。
この人間性の自給力は、
僕が、③つながりの自給力を高めるためにはどうしたらいいのか、
ということを考えつめた結果、導かれた答えであり、
そして、これこそ、4つの自給力の中で、最も重要で、
もはや人生の土台なのではないかとすら思っています。
ちょっとここで、③つながりの自給力について、
少しだけリアルに想像してもらいたいんですが、
いざホントに生活がやばい、破綻しそうってなったとき、
自分や自分たち家族を、無償でも救ってくれるはずだ、と
心から信頼できるような深いつながりが、
実際問題、今の自分に果たしてあるのだろうか、と。
おそらくですが、多くの人は、
あー…強いて言うなら、家族とか親くらいかな…
ってなるんじゃないでしょうか。
何を隠そう、僕もそうでした。
だからこそ、みんな老後とか、いざというときを考えると、
頼れるものは「お金だけだ」と無意識に思ってしまうんだと思うんですよ。
なんでなんだろうと考えてみたら、僕は、
いざというときに、自分自身を助けてくれる人はいない(そこまで多くない)、
つまり、自分が自分自身のことを、誰かから無償で助けてもらうに
ふさわしい人間ではないと、心では思ってしまっている、
ということだと思ったんですよね。
だからこそ、③人とのつながりが、
人生において安心感をもたらしてくれるものだ、と
心底信じきれないんだ、と腑に落ちたんです。
そう。
なので、自分が
「僕は、いざというときは、色んな人から絶対に助けてもらえる存在なんだ」
と自分自身で心から思えるような”人間性”を
人生をかけて、努めてみがき続いていかなければならないんだ、と
自分なりに納得しました。
だから、人間性の自給力が最も大切だな、って思ったんです。
「人間性の自給力」の高め方
ただ、そう気づいたあと、僕は行き詰ったんですよね。
人間性ってどう磨くんかな??って(笑)
で、そこからああらゆる本を読んだり、自分の過去を振り返りながら、けっこう考えました。
人間性って何をすれば磨けていることになるのかな、と。
そして結論が出ました。
2つあると思っています。
1.日常的に人との関係性を意識的に大切にする
なんとも漠然な…
って思ったでしょう。
はい、僕もそう思います。笑
でも、納得してください(ゴリ押し)笑
ようは、自分が相手からされて嬉しいな、と思うことを
意識的にすることだと思います。
・意識的に、気持ちよく挨拶する
・意識的に、ありがとう、という
・意識的に、困っている人を助ける
・意識的に、ニコニコする
・意識的に、前向きでいる
・意識的に…etc
「意識的に」を重ねることで、自分が自分自身を
「いざという時に助けてもらえるような人間だ」
と思える自信になっていくのだと思います。
と、言っといてすぐなんですが、
正直これよりも、実は、もっと簡単で、今すぐ、そして一気に、
自分の人間性が、勝手に高まってしまうやり方があることに
後から気付いてしまいまして、、、
それが次の2つ目の方法です。
2.自分はすでに多くを支えてもらっている存在であることに気づく
これこそ、本質だと、僕は思っています。
意味が分かりますでしょうか??
何か意識的に何かをして人間性を磨こうとしなくとも、
じつは、もう僕らはすでに、多くの人に支えられ、多くの人に助けられていて、
もう、何もしなくても、そういう人間性を備えているんですよ、ってことです。
あとは、それに自分が気付くだけですよ、ってことです。
【体験ワーク】感謝の原点を思い出す
もうこれは、実際にやってみたほうが早いです。
ちょっとだけ試してみてほしいことがあります。ほんの1,2分で終わるミニワークですから。
目を閉じて、これまで自分が生きてきた人生を静かに振り返ってみてください。
とりわけ、自分の誕生や成長や日々の暮らしを、
どれだけの人が喜び、祝福し、支えてきてくれたのか、
それを、ひとつひとつ、自分の誕生の瞬間から、つぶさに思い出してみてください。
周りの人は、どんなに笑顔でしょうか?
どれだけあなたに寄り添い、手を差し伸べてきてくれたでしょうか?
どれだけ、与え、助けてくれたでしょうか?
・・・
・・・
僕も自分の人生をふりかえってみます…
*
*
- 仕事がつらくても、いつも僕に寄り添い、励ましてくれた妻がいたこと
- 仕事がつらくても、また明日から頑張ろうと思わせてくれる子供がいたこと
- その子供を命をかけて生んでくれた妻
- その妻と子をサポートしてくれた助産師さん
- 僕をここまで育ててくれたお父さんとお母さん
- 僕の誕生をどれだけの人が喜んでくれたか、
お母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん、
おばさん、おじさん、親戚のみんなが祝福してくれている姿 - そしてまた、妻の誕生を、子の誕生を、どれだけの人が喜んでくれたか
- 幼かった僕のつかまり立ちを、歩みの一歩を、
入園を、卒業を、成人を、結婚を、
僕の成長の軌跡を、いったいどれだけの人が祝福してくれて、
どれだけの人が支えてくれていたか - 今目の前にある机が、パンが、コップが、コーヒーが、スマホが、PCが、
ここにやってくるまでに、一体どれだけの人が関わってくれたのか - そしてまた、その人たちが、生まれ、育つ間に、どれだけの人が関わってきたのか
- 自分の親、その親、そしてまた、その親と、
今自分が生きるこの瞬間までに、
一体どれだけの人が、どれだけの時を超えて、
苦しい時も、悲しい時ものりこえ、
それぞれの暮らしを支え合い、助け合い、生きてきたのか、
*
*
自分が今ここに生きていることが、
いろいろあったけど、今こうして暮らせていることが
喜びも、怒りも、哀しみも、楽しみも、全部体験できている日々が
一体、どれだけの時代を超えて、
どれだけの人に与えられ、支えられ、助けられ、
祝福された上で成り立っているものなのか、なんと、奇跡的なことなのか。
もう、今ここにいるまでに自分に注がれてきた愛の量は
今、自分の目からあふれる涙の量を遥かに超えるものでしょう。
そういうことだったんだ、僕はもう、十二分に、支えられ、助けられてきた人間で、
そういう人間性を生まれた時から、もはや、生まれる前からもっていたんだと、
僕はあらためて気付くことができます。
すでに助けられ、愛されてきた存在だということに気づけば…
自分はすでに多くを支えてもらっている存在であることに気づき、
自分はもうすでにそういう人間性を備えた存在だと、
心から思えたら、どうなるかというと、
その瞬間に、涙が出るくらいに、感謝の気持ちがあふれてきます。
ボロボロ泣きながら「ありがとう、ありがとう…」
と、自分の置かれている周りの全ての環境や、
これまで生きてきた中で自分と関わってくれた人や、
直接的にかかわっていない人たちに対してまで
ありがとう、と、感謝の言葉をつぶやかざるを得ないほど
愛に溢れる状況になります。
そして、自分はもうすでに、これまでも、今この瞬間も、そしてこれからも、
どんな状況においても、絶対支えられつづけられる存在だ、
絶対、助けられつづける存在だ、と
人生に対して揺るがない安心感を感じられるはずです。
自分は、自分のまわりで脈々と受け継がれてきた、
時と世界の流れの中で生かされてきた、
1つのピースであるという感覚、
自分は、大きな愛の流れの中で、あふれんばかりの愛を与えられ、守られ、
生かされている、そんなような感覚になってきませんか?
そしてまた、あふれる感謝の気持ちでいっぱいになると
今すぐ、この感謝を人に届けよう、
届けたい、いや、届けなくちゃいけないと、
身体が勝手に動き出す感覚になります。
きっと誰かに、感謝を伝えるはずなんです。
僕はその状態になった後、1時間のうちに
妻や、母親や、おばあちゃんや、よくいくスーパーの店員さんにまで
「いつも、ありがとう」
と、伝えることになり、おばあちゃんの卒寿祝いをしようと親戚に呼びかけました(笑)
すると、その深い気持ちをもって感謝された相手には、
かならずや、その気持ちが届きます。
そしてきっと、その相手とのつながりは、
いざというときに、ホントにあなたを助けてくれる深いつながりへと、一歩近づいたはずです。
自分の精神状態が絶対的安心感に包まれるだけじゃなくて、
周りが実際にあなたを大切に思う気持ちが、
結果的に、強くなっていく運びになるはずなんです。
そいうことで、この人間性の自給力が、人生における安心の最土台になると確信しています。
でも、すぐに「身近にある愛」を忘れてしまう…
でも悲しいかな、
ぼくらは、やっぱり忙しい日々の中で、どうしてもそのことを忘れてしまうんですよね。
だから、今いちどだけ、このあふれる愛に浸る感覚になってもあまり意味がなくて、
意識的に、努めてこのミニワーク的な「愛あふれる実感」を
日々の暮らしの中で継続していくことが大切なんだと思うんですよね。
自給力のピラミッド
僕は、これら4つの自給力を次のようなピラミッドで捉えています。

「暮らし」や「お金」の自給力だけでも、そこそこの安心感を得られるはずでしょう。
でも、もしその土台にある「人間性の自給力」と、
そしてそれが磨かれれば自然と高まっていく「つながり」の存在に気づき、
さらに、そのつながりの上に「暮らしの自給力」や「お金の自給力」があるのだと気づくことができれば、
より一層の安心感を持てるようになっていくのではないか。
それが、僕がこの数年で体感してきた経験から導かれた、仮説的な結論です。
と、偉そうに言っていますが、僕もぜーんぜんなんですがね(笑)
あぁ、新しい道に踏みだせばお金がなくなるかも…ってね(苦笑)
やっぱり、怖いもんは怖い。
でも前よりはちょっとだけ、怖さは減っています。
ま、ゆっくりやっていきましょう~^^
まとめ
今回は「人生に対する真の安心感を得るためには4つの自給力が必要だよ」という話をしました。
暮らしの自給力、お金の自給力、つながりの自給力、そして人間性の自給力。
とくに、人間性の自給力が大切で、安心感の一番の土台になると思うのですが、
とかく、僕らは忙しない毎日のなかで、
「すでに自分は安心できるほどに愛を注がれる人間性を備えていること」
をどうしても忘れてしまいがちです。
だからこそ、ふと立ち止まって、日々の人との関わりに目を向けてみると、
じつはすでに、僕たちは多くのものに支えられ、生かされているのだと気づけます。
そしてそこにこそ、「お金」では得られない、
本質的な安心感があるのではないかなと、思っています。
今日は以上です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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