こんにちは。小心者ハカセのただなおです。
企業では研究職として働きたいんですけど、けっこう大変なのかなぁ…
企業研究者として働く人が実際に感じている、研究職のつらさを聴いてみたいなぁ…
今回は、こんな疑問にお答えします。
将来、企業で研究開発職として働きたい人は、実際のツライことやきついこと、事前に把握しておきたいですよね。
私は電気電子分野で博士号を取得し、現在は大手精密機器メーカーの研究開発職2年目として働いています。
今回は、私自身が入社1年目を終えた時点で感じた、研究開発職のついらいこと、きついことをお伝えしようと思います。
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入社1年目を終えて企業の研究業務できついと感じること
早速行きましょう。
入社1年目を終えた感じた、企業研究職の仕事でつらいことは以下の4つです。
一つずつ説明しますね。
研究以外の仕事が多すぎる
一つ目は、研究以外にやるべき業務が多すぎることがツライ、ということです。
いいかえると、研究に時間が割けないにもかかわらずそれなりの成果を求められることがツライということです。
研究を好きなだけできた大学院時代とは打って変わって、企業では研究以外の業務がたくさんあります。
たとえば、新人研修、スキル講習受講、職場の安全点検、職場改善案の提出などなど。
一つ一つは高々数時間の業務ですが、チリツモで研究時間がどんどん削がれていくのです。
それでいて成果は求められ、進捗がよろしくないと「ちゃんとやってください」と言われ、精神的にツラく感じることがあります。
厳格な目標と計画をたてることが難しい
企業では、年初に一年間の自分の業務について目標と計画を立てます。
大学ラボのときにはざっくりとした計画しかたててこなかった私にとっては、かなり負荷が高く大変でした。
まず、自分の業務は、プロジェクト全体の目標から逆算的に課題を考え「ここがまだ足りないから、自分が担当します」と自分で提案します。
そこから、提案した課題の解決についての計画を立てていきます。
計画では、達成時期と目標を具体的な数値で設定しなければいけません。
プロジェクトの年間目標から逆算して決めるのですが、その目標値にはある程度の根拠が必要。
私が一番苦労するのは、ここ。
大学院時代かなり成り行きで研究していた私にとっては、この目標設定がかなりのストレスでした。
年間の人事評価はこの計画や目標の達成具合で概ねきまるため、テキトーだと後で自分が痛い目を見るので半端なことはできません。
入社2年目の初めにも2度目の年初計画をつくりましたが、やはりまだまだ大変だと感じました…
人に頼むことが多すぎて大変
3つ目は人に頼む機会が多すぎることによって生じるつらさです。
まず入社して痛感したのは、研究のスピード感が大学ラボ時代のそれと圧倒的に異なる点です。
企業はとにかく早くデータを集めて成果を積み上げていくことが重視され、そのためならお金と人工をどんどんかけていきます。
1人が複数のミニテーマを並行して走らせているので、加工や評価など、実際に手を動かす作業を社内の技能員さんに依頼することもよくあります。
このように人に頼む機会が多くなると、具体的には以下のことでよく大変だなぁと感じます。
作業意図をはき違えないような作業依頼書の作成が大変
自分で手を動かす際はその加工や評価の意図を明確に理解していますが、人に頼むとなると、その意図を明確に伝えなければいけません。
目的があいまいだと、技能員さんが誤った解釈をして、こちらの意図とは異なる作業をしてしまいます。
数週間たった後に間違いが発覚するなんてことは結構ざらにあります。
依頼書で作業の目的、実際にやってほしいことをいかに明確に記載するかが重要になります。
この依頼書作成作業が想像以上に神経を使い、時間もかかるので、結構つらいなと感じました。
大学院時代は、ほとんどの作業を自分でこなしていたので、企業に入ってから人に頼む難しさを痛感しました
誰に頼めばいいかを確認するところからはじまる
これは新人ならだれもが経験することだと思います。
何か新しい実験や評価などをやりたいときに、簡単なことでも装置拝借は誰に頼めばいいのか、そもそも設備有無の確認をするところから始めることがしょっちゅうです。
初めましての人とのやりとりも多く、それ自体に多少のストレスが伴います。
また、やりたいと思った時にすぐ実験に移れず、初動が遅れることもストレスに感じてしまいます。
新人だからしょうがないのですが…
地道に社内の人間関係を広げていかなければやりづらいことが多いなぁと感じました。
新しい人間関係を構築していくことにかなり神経を使う
若干上の話とも被りますが、企業の研究業務では人間関係を構築しないとやっていけません。
限られた時間の中でデータを積み上げるには、人の手を借りざるを得ないからです。
ただ自分にとって、その人間関係を作ること自体も結構ストレスになることを実感しました。
人間関係とは何も社内だけに限りません。
社外との共同研究ではもちろん別会社の方ともgive&takeでうまくやっていく必要があります。
相手技術に対する改善依頼をするときも、人間関係が浅い内は言い回しにかなり神経を使います。
大学院時代はそこまで外部との連携は多くなかったため、入社してから人間関係を作ることの重要性と大変さを学びました。
目標達成へのプレッシャーが強い
企業の研究ではプロジェクトの目標を達成させるために、個々のメンバーの研究業務があります。
全てのテーマが成功するとは限らない研究開発でも、企業では目標必達の空気感があります。
人にとってはこれがなかなかにツラいと感じるかもしれません。
なぜなら自分の担当業務が遅れると、プロジェクト全体の進捗が滞ってしまうとプレッシャーを感じるからです。
私はまさにこれです…
大学院時代の研究では、自分の進捗が滞ってもその影響範囲は自分と教授くらいでした。
成果についても、新しい学術的発見をして論文にできれば、ビジネスにつながらなくてもそれは成果として認識されます。
(もちろん実製品として即応用されれば言うことはないのかもしれませんが。)
私なんかは、どちらかというと基礎的なテーマを好奇心ベースでのんびりと研究していた学生でした。
それが急にビジネス前提の企業に入ると、コストをかけていいから、1年後には学術的な裏づけだけでなく、ちゃんと数値目標をクリアしてね、というスタンスにさらされるわけです。
このような大学と企業の研究体制や成果・目標に対するスタンスのギャップに慣れず、なかなか苦戦している新人は、意外と多いのではないかと思います。
企業研究職が備えていると強いとおもう能力
いろいろと大変だなぁと感じているので、逆に言うと、こんな能力や資質があったら、企業研究職としては強いだろうなぁと思う能力がいくつかあります。
自分もこれからまだまだ磨かないとなぁと思うことばかりです
一つずつ見ていきましょう。
課題設定力
課題設定能力は最も重要な能力の1つだとおもいます。
なぜなら、どれだけ綿密な計画や素晴らしい目標も、最初に設定した課題が適切でなければ総崩れになってしまうからです。
企業の研究では、まずプロジェクトが最終的に目指すゴールの姿と現状のギャップ=課題を適切に捉えたうえで、その次に対応策、目標、計画を策定していきます。
個人レベルの計画でもそうですし、日々の実験検証業務においても課題をはき違えると、結果が出ても全く使えないデータになってしまいます。
少ない時間の中で着実に成果に結びつけるためには、課題を正確に捉えられる能力がとても大切なわけです。
コミュニケーション能力
人と協力しなければやっていけない企業の研究職では、人とうまくコミュニケーションをとれないのは死活問題といっていいでしょう。
研究方針の打ち合わせや加工等の依頼、人からの依頼受注など、社内外問わずあらゆる場面で人と協力したり交渉したり、お願いをしたりします。
関わる相手も、人によってバックボーンが異なります。
どんな時でも相手に合わせて、論理的に説明し、明快な受け答えできる人は、仕事がスムーズにできることでしょう。
学生の内から、共同研究などで多様な人と関わり合いながら研究をしてきた人は、その経験が企業研究職でとても役に立つと思います。
人に頼る力
企業研究職では人に頼る力を持っている人は強いと思います。
というのも、わからないことやできないことにウンウン悩むより、サクッと人に頼った方が結果的に早く解決することが企業では多いと感じるからです。
ラボ時代は、何かできないことや分からないことがあれば、論文や書籍などをじっくり読みこむことが習慣でした。
もちろん企業でもその姿勢は重要ですが、一人で完璧に理解するには時間が足りなさすぎます。
企業には近いところにあらゆる分野の専門家がゴロゴロいます。
その人たちに教えを乞うて聞いたほうがはるかに効率的に答え、あるいはヒントをもらうことができ、結果的に効率よく仕事をすすめられるのです。
企業で研究者として働く上では、自力で調べきる粘り強さだけでなく、頼れるツテやツールをどんどん使って仕事を効率化するしたたかさも兼ねそろえていると強いと思います。
評価を気にしすぎない図太さ
企業研究者においては、他人の評価を気にしすぎないメンタル的な図太さを持ち合わせている人は強いと思います。
そもそも研究開発には失敗がつきものです。
それでも企業はビジネス前提なので、研究職でも掲げた数値目標は達成せよ、という雰囲気があります。
人の目や評価を気にしすぎてしまうと、『うまくいかなかったら上司やメンバーになんて思われるんだろうか』と息苦しくなってしまいます。
目標を果たすために今できることに集中し『それでうまくいかなかったらしょうがない』という割り切りも大切です。
大学院時代に教授陣のプレッシャーを感じながら研究を続けてきた人もいるかもしれませんが、その経験は企業研究職としてやっていく上で大いに役立つと思いますよ。
博士卒のプライドを脱ぎ捨てる
これは博士の人に限定した話ですが…
『自分は博士卒で期待されている人材だ』というプライドを軽々脱ぎ捨て去ることができることも、ある意味重要な資質なのではないかと思います。
上述の通り、企業研究職では、自分の能力の不足分を人の助けや協力で補わなければやっていけません。
捉え方によっては、これは自分の未熟さ、知見の狭さ、スキルの少なさを痛感することでもあります。
博士卒の人材はそれぞれの分野で論文を書けるほどの成果を挙げてきた人です。
苦難も自力で乗り越えてきた自信もあるでしょうし、プライドもあるでしょう。
ですがあまりにプライドが高いと、できない自分を許せず、人に頼ることもできなくなってしまいます。
自分に過度な期待をすると、うまく仕事が進まない時に「博士なのに仕事できない奴と思われているのではないか」と、周りの目が気になって息苦しくなります。
自分の未熟さを受け入れ、むしろ嬉々として人に教えを乞えるような人は、企業研究職としてどんどん成長していくのだろうと思います。
私自身も、できない自分をありのままに受け入れ、人の評価にびくびく怯えないで生きれるようにまさに訓練中の身です!
自分の適性にあった仕事がしたい方へ
ここまで読んで、自分は研究開発職としてやっていけるのだろうか、別の職種に適性があるんじゃないだろうかと思った人もいるでしょう。
就活するうえでは、自己分析をしっかりと行い、自分の適性や強み、弱みを押さえておくことが重要です。
なぜなら、どれだけ待遇が良くても自分の適性にあっていないと、辛くて辞めたくなってしまうことになるからです。
逆に仕事が一時的に辛くても、適性や価値感がピッタリの職種であればやりがいをもって乗り越えていくことができます。
自分の適性や価値観を知るには、モチベーショングラフなどで自分のこれまでの人生を俯瞰し、楽しかったことや熱中したこと、その理由までをじっくりと考えることをおススメします。
以下の記事では私のモチベーショングラフを載せているので参考にしてみてください。
>>企業が求める博士像とは?博士が就活でアピールするべき6つの強み
時間をかけて人生を紐解いていくと、自分の奥底にある価値観や適性が浮き彫りになってきます。
ただそれでも「自分の価値観が見えない」「もっと手軽に適正をしりたい」という人もいるかもしれません。
たしかに、自分の適性を自分自身で把握することもなかなかに難しいことですよね。
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最後に
今回は、博士卒後、企業に入社して2年目の私が感じた、企業研究職のツライことを紹介しました。
とくに新人の内は、仕事の進め方から人間関係まで、何もかもが新しいため色々とストレスを抱えることが多いとおもいます。
なので無理に虚勢を張らず、周囲とコミュニケーションを取りながら積極的に頼っていくことが重要です。
専門性に加えてこれらの能力を身につけていけば、企業研究職として十分やっていけるのではないかと思います。
また現時点で、将来は企業で研究をしたいと思っている人も、改めて自己分析をする中で、新しい自分の適性を見いだせるかもしれません。
なにも仕事は研究だけではありません。
上で紹介した就活ツールを活用しつつ、しっかりと自分の価値観と向き合うことで、納得いくかたちで就活を終えられることでしょう。
以上になります。
この記事が悩める大学生の役に少しでも立てば幸いです。
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